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このゆびと~まれ

【第32回】漁師町活性化プロジェクト始動

[ 2020年10月5日 05:00 ]

捕れたばかりの泉州タコです!
Photo By スポニチ

 昨年度の6年生は深日(ふけ)に伝わる漁師さんの「逆(さか)ことば」をテーマに深日の歴史的・文化的な一面を掘り下げてくれました。

 そこで今年は、深日漁業協同組合の全面サポートのもと、子どもたちと一緒に漁師町・深日をもっとアピールしていこうという企画を進めています。

 昨年度、5年生だった際に、深日漁業協同組合(漁組)の、南組合長さんたちから深日で捕れる魚などについてインタビューし、学習を深める機会がありました。

 そうしたつながりもあり、こういう大変なときだからこそ、子どもたちのアイデアで深日を元気にできるものを考えています。

 そして8月6日、6人しかいない6年生で深日漁港に行きました。授業のポイントは「みんなにお勧めしたい海の風景」がコンセプトです。子どもたち全員に1台ずつカメラを貸し出し、最高の1枚を撮ることを課題にしました。

 漁師さんや漁組の関係者の方々が温かく迎え入れてくれ、水揚げされたばかりの大きなタイ、タコ、サメなどたくさんの魚を触らせてもらいました。せりを行う台の上に乗る体験できました。

 さらに子どもたちのために、すてきなサプライズも用意してもらいました。

 それは漁船での深日港クルーズです。実は、深日港沖にはイルカがいます。そのイルカを見に連れて行ってもらいました。船に寄り添うようにやってきたイルカに子どもたちはとても喜んでいました。

 そして、子どもたちよりもはしゃぐ長根教頭先生。深日小の校舎からは間近に大阪湾と淡路島が見えています。普段見慣れた海の景色と深日の街並みが、海から見ると全く違って見えました。

 「またいつでもおいで」、「いくらでも協力するよ」と優しい笑顔で語りかけてくれた漁組のみなさんの思いは、どのように子どもたち響いているのでしょうか。

 今回はこのあたりで。このゆびと~まれ。

             (岡田 良平) (次回掲載は12日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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