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このゆびと~まれ

【第107回】小中連携ならぬ、しょっちゅう連携(GTO 編)

[ 2022年3月14日 05:00 ]

 みなさん、こんにちは。岬中学で生徒指導を担当している濵﨑です。

 教師になるための面接で「人の2倍ご飯を食べるので、人の2倍働けます」と答えました。

 41歳になる今、肝臓に人の2倍の脂肪があると診断され、人の2倍頑張って働いてきた結果だとプラスにとらえています。これからは、炭水化物を控えた生活にいそしみます。

 2年前、長根教頭と衝撃的な出会いをし、深日小との生徒指導の連携はスムーズになっていきました。

 小中連携の中で一番大切なことは何だと思いますか?

 研修で知ったことを引用しますと「小学6年生が小学7年生として入学できるようにすること」だそうです。

 要するに、中学が小学校の取り組みを引き継ぎながら、小中で段差なくスムーズかつ、安心して新入生が入学できるようにすることです。

 去年の3月頃、私は深日小に招かれました。そこには小学6年(現中学1年)の6名と担任の岡田先生がいました。

 授業見学、子どもたちの観察が目的だったはずが、教室に招き入れられた途端、私は子どもと同じ席に座らされました。

 そして授業に参加させられ、発表させられ、一緒に活動させられ、卒業式の練習を見学。子どもたちの卒業式ネタまで見せてもらい、受動態づくしの時間を送らせてもらいました。

 子どもたちと別れた後は、岡田先生、長根教頭と様々な意見交換を行いました。

 岡田先生から「今日の一番のねらいは、子どもたちと出会ってもらうことにありました。岬中に知っている先生がいれば、少しでも安心して入学できると思ったので」と話がありました。

 また、入学式での新入生からの誓いの言葉は深日小の6名でゼロから考えたもので、自分たちの小学校で培った思いを言葉にし、入学したいという思いを伝えられました。

 入学式当日、新入生からの誓いの言葉を深日小の生徒代表が堂々と、原稿も見ずに述べてくれました。

 中学では、それらの言葉にある背景や仲間の思いなどを新中1の教師たちが学年通信に載せ、学年全員で共有しました。

 中1の学年づくりは、深日小6人の思いを共有することからスタートしました。

 もちろん、その学年通信は深日小にも届けました。

 小中連携には様々な課題があります。

 複雑にしている大きな要素は、周りの大人の関係性によるものだけかもしれません。

 子どもの姿に焦点を当て、大人が思いを共有し、腹を割って教師が『しょっちゅう連携』することが大切ではないでしょうか。

 今回はここまで。そのゆびとまらさ~れた。

                 (濵﨑 聡志)(次回掲載は21日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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