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このゆびと~まれ

【第97回】俺らを本気にさせてくれた。教えたくなった

[ 2022年1月3日 05:00 ]

古墳がなぜこの地にできたのかを、今の景色を見ながら想像してほしいと語る隊長
Photo By スポニチ

  みなさん、こんにちは。深日小の長根です。

 子どもたちの古墳の学習お世話になった小川隊長こと、岬町生涯学習課長の小川正純さんと、副隊長のまっちゃんこと、文化財担当の松本武志さんに学習の振り返りをお願いしました。

 すると、また違った視点がありました。それを紹介したいと思います。

 今回の学習でお二人が強調されていたことは3点あります。

 (1)事前学習の重要性
 学校ではゲストティーチャーを招いて学習することがあるのですが、やはり事前学習をして子どもたちの興味、関心を引き出しておくことが重要です。

 今回も担任の先生と図書室で本を探したり、資料収集をしました。その熱量がプレゼンターにも伝わって「俺らを本気にさせてくれた。教えたくなった」と評価していただきました。

 やはり「教わる側」の熱量を上げて準備しておくと、「教える側」にも力が入りますよね。「教える側」の人のためにも、おろそかになりがちな事前学習は本当に大切です。

 (2)授業そのものの主人公が変わったこと

 これまでだと7対3の割合で、教える側が主人公だったそうです。
 ところが、事前学習のおかげで5(子どもたち)対3(教える側)対2(先生)くらいの比率に感じたそうです。

 事前学習のおかげでフィールドワークをしても実物を目の前にしながら、実物に触れながら学習できます。当然、子どもたちの気づきや学習の深まりも違ってきました。

 (3)探訪が家族の話題に

 翌日、小川さんに話しかけてきた保護者の方がいたそうです。子どもたちが自宅で〝探検隊〟の話をしていたんです。「その古墳って私らも行けるん?」、「家族で行って見ようと思うんよ」と言われたそうです。

 子どもたちを通して、それまで何げなく接していたものにスポットライトがあたり、地域の文化財が、まちの人たちに見直してもらえる瞬間が実感できたそうです。

 今回はここまで。次回をお楽しみに。
 このゆびと~まれ。
               (長根 わかば)(次回掲載は10日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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