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このゆびと~まれ

【第19回】いきいきサロンから梅プロジェクト

[ 2020年7月6日 05:00 ]

梅の採り方について説明を聞きます。高学年がしっかり聞いて、グループ内の下級生に伝えてあげます
Photo By スポニチ

  いきいきサロンなど、各自治区の取り組みに訪問させていただいた際に、地域の方から「梅園で子どもたちと梅を収穫しないか?」と誘っていただきました。

 岬町は大阪府の最南端に位置することから温暖な気候で、梅の栽培も盛んです。そこで2019年度から新しく梅プロジェクトが始まりました。

 小学校の近くにある梅園で、全校で収穫させていただき、その梅を使って梅干しを作りました。

 児童たちを見ていると、低学年の子が採りやすいように、低いところに実っている梅は、そのままにしておく優しさが自然と行動にあらわれました。

 梅採りが初めてだという児童たちが多く、とても貴重な経験になりました。この体験から4年生の子どもたちのアイデアで「梅ジュースも作りたい」ということになりました。

 また、6年生の児童は「梅新聞」を発行し、学習したことを地域の方に広めることにしました。

 その際、ふだんから深日(ふけ)小をサポートしてくださる岬町社会福祉協議会の広報誌『社協みさき』にも児童の感想を掲載していただきました。

 本当にすてきな「梅の花」が深日に咲いたと思いませんか。

 新しいことを教育現場で始めようとするときは、本当に大変なんです。でも、学校や児童たちの活動を地域の方々に知っていただき、支えてもらうことで、一歩前に踏み出す勇気を得ることができました。

 地域とのつながりを大切にしてきたからこそ、児童たちの新たな学びの場ができました。それでは、今回はこのあたりで。このゆびと~まれ。
              (長根 わかば)(次回掲載は13日)
 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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