×

【コラム】戸塚啓

2025年Jリーグ見どころ 神戸3連覇なるか

[ 2025年1月30日 16:30 ]

低酸素マスクを付けてランニングする神戸FW武藤
Photo By スポニチ

 2025年のJ1リーグから、見どころをあげるなら──。

 ヴィッセル神戸が3連覇を達成できるのか、だろう。

 吉田孝行監督が作り上げたサッカーは、縦に速く強度が高い。現代のトレンドをキャッチアップしたスタイルで、07年から09年の鹿島アントラーズ以来となる3連覇を達成することができるのか。

 チームは成熟度を高め、過密日程にも耐えうる陣容を揃える。主将の山口蛍がJ2のV・ファーレン長崎へ移籍したものの、彼が担ってきたアンカーやインサイドハーフに不足はない。

 大迫勇也、酒井豪徳らの主力は健在だが、彼らを含めてチームの平均年齢は確実に上がっている。神戸が常勝軍団になれるかどうかとの視点に立てば、目前の勝利を求めながら世代交代を進められるかどうかも、今シーズンのポイントになってくる。

 昨季3位のFC町田ゼルビアが、引き続き上位に食い込んでくるのかも見どころにあげられる。オフの移籍市場では昨シーズンの主力をほぼ引き留め、各ラインにJ1から即戦力を補強した。

 藤尾翔太の9ゴールが最多だったアタッカーには、日本代表歴を持つ西村拓真を横浜F・マリノスから引き抜いた。最前線でも1・5列目でもプレーできる28歳の加入は、決定力アップにつながるはずだ。

 ロングスローを含めたリスタート重視のサッカーは、町田のスタイルとして継続していくのだろう。そのうえで、攻撃のバリエーションを増やすことができるか。新たに着任した有馬賢二ヘッドコーチが、どのようなエッセンスを注入していくのかは興味深い。

 神戸、広島、町田の昨シーズンのトップ3と同じように、京都サンガも「ハイプレス」、「ハイインテンシティ」、「縦に速い」、「ショートカウンター」といったキーワードをそのサッカーに織り込む。昨シーズンは前半戦を降格圏の19位で折り返しながら、後半戦は9勝6分4敗と大きく勝ち越した。最終的に14位でフィニッシュした。後半戦に奪った勝点は、3位の町田や4位のガンバ大阪を上回る。

 シーズン途中の加入で11ゴールをあげたラファエル・エリアスが、V字回復の立役者となったのは間違いない。オフに完全移籍へ移行したブラジル人FWは、「個」の力で相手ゴールをこじ開けることができる。

 そのうえで、チームのスタイルが明確な強みとなり、勝点奪取に結びついていくのか。就任5年目となる曹貴栽監督のもとで、時代の潮流を意識したサッカーを見せることが期待される。

 スピードや強度を明確な強みとするチームが、覇権争いを演じるのか。それとも、日本人に好まれるパスサッカーのチームがタイトルをつかむのか。あるいは、ハイブリッドなスタイルのチームが出現するのか。シーズン移行前最後のJリーグから、日本サッカーの方向性が見えてくる。(戸塚啓=スポーツライター)

続きを表示

「サッカーコラム」特集記事

「日本代表(侍ブルー)」特集記事

バックナンバー

もっと見る