竹中平蔵氏 防衛費増額には理解も…増税での対策には疑問「歳出削減でまずやるべき」

[ 2022年11月24日 22:21 ]

竹中平蔵氏
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 元総務相で経済学者の竹中平蔵氏(71)が24日、ABEMA「Abema Prime(アベプラ)」(月~金曜後9・00)に生出演し、政府の防衛費倍増計画に伴う財源について私見を語った。

 政府は防衛費を5年以内に国内総生産(GDP)比2%に倍増させることを念頭に置いており、防衛力強化のための有識者会議の報告書を公開。財源については「幅広い税目で国民負担が必要」と増税案が浮上していることに、賛否が挙がっている。

 即増税の懸念について、竹中氏は「そんなことは政府も自民党も当然、考えてないと思います」と推測。一方で、中国や北朝鮮の不穏な動きもあり、「防衛費を増やさなきゃいけないというのは、逃れられない事実だと思います」とした。

 防衛相政務官も務めた経験のある自民党の松川るい参院議員は、「別に増税ありきではない」とし、報告書には財源について歳出削減も挙がっていると説明。「今ある国家予算の中で削れるものがあって、それを移動させることができるかどうか、節約できるかという観点で検討します」とした。

 これに竹中氏は「松川さん言われたように、歳出削減でまずやるべきなんですよ」と賛同し、「歳出削減でまずやるべきだという姿勢を、まず政府に示して欲しかった」と政府への注文を口にした。

 歳出削減の候補として、社会保障費を挙げた。「社会保障費が三十何兆円でしょう?1割減らすのは大変だけど、1割減らしたらかなり出てくる」とし、「今の社会保障はご承知のように、経団連会長にも年金を渡していて、本当に必要なところに行っていない代わりに、不必要なところに行っている」と指摘。「まず目標を決めて、何年間に1割社会保障を削減して、そういうプランになってほしい」と、増税ありきの考えには疑問を呈した。

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2022年11月24日のニュース