井頭愛海 超能力を持った女子高生役 「夢を感じていただければいいな」

[ 2022年11月24日 08:00 ]

映画「メイヘムガールズ」について語った井頭愛海                            
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 【牧 元一の孤人焦点】俳優の井頭愛海(21)が25日に公開される映画「メイヘムガールズ」(藤田真一監督)に出演する。

 コロナ禍で制限された暮らしの中で超能力を持った女子高生4人の物語。インタビューに応じた井頭は「めちゃくちゃダイナミックな作品。女子高生が超能力を使う映画はあまりないと思うので新しさを感じていただけると思います」と語る。

 主人公の瑞穂を演じる吉田美月喜(19)とは、井頭が主演した演映画「鬼ガール!!」(2020年公開)以来の共演となった。

 「『鬼ガール!!』の撮影の時は私がいっぱいいっぱいで、美月喜ちゃんに助けられました。今回は私が支えられればいいなと思っていたんですけど、美月喜ちゃんが現場にいると安心感があって、彼女がいたから他の人たちとも仲良くなれました」

 井頭が演じる女子高生・あかねは悪の道に足を踏み入れそうになる瑞穂と超能力バトルを繰り広げる。あかねが超能力によって空を飛ぶ場面はこの映画の見どころの一つだ。

 「初めてワイヤーアクションに挑みました。撮影では2、3メートルくらいの高さの所に6時間くらい吊されていたんです。難しかったのは、体を水平に保って飛んでいるようにしながら顔はカメラに向かって上げなくちゃいけないことで、背筋がだめになりそうでした。美月喜ちゃんと2人で吊されて撮影した時は面白くて、真剣に芝居しているんですけど、グリーンバックでの撮影だったこともあって、真剣にやればやるほど笑いのツボに入ってしまうこともありました。でも、完成した映像を見たら、うまくできていたのでホッとしました」

 2012年、第13回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞。13年に映画「おしん」に出演、16年にはNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」でヒロインの娘役を演じるなど、役者として経験を重ねてきた。

 「あっという間に10年過ぎました。第一線で活躍されている方々とお芝居をする機会もたくさんあって、毎回、得るものが多いです。本当にいろんな経験をさせていただいて少し視野が広くなって、役に対しても以前より深く考えられるようになりました。まだまだですが、こういう感じなのかな…というニュアンスをつかめるようになりました」

 以前からアクションに強い関心を持っており、殺陣と技斗(現代アクション)の中級認定も取得している。

 「アクションができると格好いいし、強み、武器になると思いました。最近は舞台や時代ものでアクションをすることも多いです。極めていきたいと思うので、今回の映画の経験はまたひとつプラスになりました」

 芸歴10年とはいえ、まだ21歳。一般的には、これから大学を卒業して社会に出て行く年齢だ。

 「地元の友だちと話していても、自分の夢がまだ定まっていなかったりします。私は息の長い俳優になりたい。もっといろんな作品と出合いたい。高校生の役もたくさんやらせていただいたので、社会人の役もやってみたいです」

 しかし何より、同世代の人たちが就職活動をする中で、超能力を持った女子高生役を演じていること自体に夢を感じる。

 「この作品で夢や希望を感じていただければいいなと思います」と楽しげに笑った。
 
 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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