HUNTER×HUNTER再開 編集者が語る作家たちの過酷実態 腰痛、心身消耗「SNSの言葉が酷い」

[ 2022年10月11日 18:35 ]

11月4日に発売される「HUNTER×HUNTER」コミックス37巻
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 集英社「週刊少年ジャンプ」編集部の公式ツイッターが、24日発売号で人気漫画「HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)」の連載再開を発表してファンの喜びが広がる中、出版関係者にも「まずは再開を喜びたい」「漫画家は激務だと改めて知ってほしい」と期待と気遣いの声が広がっている。

 同作は1998年の連載開始から年単位の休載を複数回重ねてきたため、SNSなどでは「またサボってる」「働け」などと心ない言葉が飛ぶこともあった。だが冨樫氏が今年5月にツイッターを開設し、重度の腰痛で椅子に座れない状態であるとことなどを明かし、体調を気遣う人が増えていた。

 週刊少年漫画誌の編集者によると「座って描き続ける仕事だけに、腰痛は職業病のようなもの。睡眠時間を削って描くことで、体調を壊す人が多い」という。肉体的な消耗に加えて、創作は心を病みやすい作業でもある。老舗出版社の編集者は「漫画に限らず、作家は自分をさらけ出し、毀誉褒貶(きよほうへん)にさらされている。それは必要な事と思う半面、SNSなどで飛ぶ言葉が酷すぎると思うジレンマもある」と語った。

 冨樫氏のアカウントでは、腰の状態が万全でないと思われる記述もある。少年ジャンプ編集部のアカウントも、今後の掲載ペースなどには触れていない。青年漫画誌の編集者は「症状が劇的に改善するとは思えないが、HUNTER×HUNTERほどの人気作なら、冨樫氏の体調に合った掲載ペースや媒体で続けることもできるのではないか」と指摘する。

 ネット上では再開を喜ぶ一方で「ゆっくりでもいいので、最終回まで読ませて下さい」などの声も広がっている。

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2022年10月11日のニュース