橋本環奈起用の理由 NHKの貢献度より話題性重視にシフト SNSも意識

[ 2022年10月11日 05:28 ]

第73回紅白歌合戦 司会者発表

「第73回紅白歌合戦」の司会を務める大泉洋(左)と橋本環奈
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 【記者の目】橋本環奈は意外な人選だった。近年の司会者は、大河ドラマや朝ドラで主要キャストの経験があるなど、NHKの顔を担える人が担当してきたからだ。橋本は現状、同局の国民的番組への出演経験はない。

 鉄則が崩れた背景にあるのは、今年の方針ともいえるサプライズ人事。22年は“周年”を迎える大物歌手の出場をにらみ、中森明菜らにオファーしている。そんな中、視聴者を驚かせる演出の第1弾が今回の司会者発表となった。白羽の矢が立ったのが橋本。初挑戦となる舞台「千と千尋の神隠し」が大盛況となるなど今年の話題性は十分。今や老若男女が知る国民的女優となった。

 今年のテーマの副題である「みんなでシェア!」とも親和性が高い。「SNSとの連動企画も進行中」(関係者)といい、ツイッターのフォロワーが400万人以上いる橋本は適任。福岡のアイドル時代に「奇跡の1枚」と呼ばれる写真が拡散して現在の地位を手に入れたこともあり、SNS時代を象徴する存在でもある。

 司会経験は乏しいが可能性は無限。今回の大役を経て、橋本自身が新たな魅力を見つけられる機会になることを期待したい。(放送担当・吉澤 塁)

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