柳沢慎吾 歴史的「智弁対決」魔曲応酬しびれた、正座で観戦 最後は涙

[ 2021年8月30日 05:30 ]

高校野球ファンの柳沢慎吾も兄弟校の決勝での対決に「C」ポーズで大興奮

 2年ぶりの開催となった全国高校野球選手権大会は智弁和歌山(和歌山)と智弁学園(奈良)による決勝が29日、行われた。兄弟校頂上決戦だからこそ野球ファンを喜ばせる一戦となった。芸能界きっての高校野球ファンの俳優柳沢慎吾(59)が歴史的な決戦についてスポニチ本紙に熱く語った。

 決勝戦は歴史的な智弁対決。だからテレビの前に正座して柿の種を食べながら観戦しました。小学生の頃から大事な試合の時はこのスタイルと決まっている。

 2018年に(本紙で)「ひとり甲子園」の連載をした時にも2002年の智弁対決を語らせてもらった。当時から再対決を楽しみにしていたんだ。

 智弁対決らしさがよく出たのは7回の攻防。この回に1点加えた智弁和歌山、4点差を追うことになった智弁学園。ともに得点機で場内に流れたのはジョックロック。両校ともにチャンステーマにしている曲。これが同じイニングで聴けたことにしびれたよ!

 これが流れると数々の逆転勝利が演出されてきたことから「魔曲」と呼ばれる。コロナ対策で無観客となった今回は事前に録音した演奏だった。元々、智弁和歌山バージョンの方がテンポが速い。両校の違いを生で聴き比べてみたかったな。

 そっくりなユニホームも「どっちがどっち?」って話題になった。俺の見分け方は帽子と左袖。帽子の形は智弁和歌山が丸っぽくて、智弁学園は角張っている。左袖にはそれぞれの県名と校章が入っている。ちょっとした違いだけどマニアは迷いませんよ!

 02年の3回戦で夏の甲子園で初めて実現した智弁対決を振り返ってみると、あの時は「C」の人文字が両方のスタンドにあって応援合戦も白熱した。今回も満員の大観衆が入っていたら物凄い盛り上がりだっただろうね。

 ゲームセットの瞬間も例年とは異なる光景だった。智弁和歌山ナインはマウンドに集まらずすぐに整列。「喜ぶのは礼が終わってから」と宮坂厚希主将が言っていたし、コロナ下で密にならないようなことにも注意したんでしょう。閉会式では準優勝の盾を受け取る智弁学園の選手へ絶え間なく拍手を送っていた。敬意や配慮のある姿勢。俺は涙が止まりませんでしたよ。

 コロナ下でさまざまな制約があった上に長雨で日程が大幅に延びた今大会。宮崎商(宮崎)、東北学院(宮城)は選手らが感染して開幕後に辞退した。いろいろ事情はあるけど、やっぱり戦わせてあげたかった。本当にコロナが憎くて仕方がない。

 決勝の試合終了を告げるサイレンを聞いて柳沢の夏は終わりました。来年こそコロナが収束に向かい、大歓声の中で球児が躍動する光景が見られると信じています。

 《智弁学園に1年間通学、ダニエル・カールも「感無量」》1977年から1年間、智弁学園に留学生として通ったタレントのダニエル・カール(61)は29日、本紙取材に「亡くなった昔のコーチも同級生も、決勝での兄弟対決は夢だと言っていた。夢でも見られないかなと思っていたけど感無量」と話した。惜しくも準優勝だったが「負けるなら兄弟校でよかった。次は生きてる間に奈良の優勝を」と願った。

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