北村義浩氏 異物混入と同じ製造ラインのワクチン接種後の死亡事例「死因の解明が大事なんですが」

[ 2021年8月30日 12:26 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 感染者学の専門家で日本医科大学特任教授の北村義浩氏が30日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。厚生労働省が28日に新型コロナウイルスワクチンの接種後に死亡した30代の男性2人が、異物混入があった製品と同じ工場で作られ、使用見合わせ対象となった米モデルナ製を接種していたと発表したことに言及した。

 使用したワクチンに異物は確認されておらず、厚労省は、接種と死亡との因果関係は不明としている。国内の販売や流通を担う武田薬品工業は28日に因果関係の有無を調査すると発表した。死亡したのは38歳と30歳の男性で、いずれも基礎疾患やアレルギー歴はなく、2回の接種を終えた後だった。

 北村氏は「まず大事なのはどういう原因でお亡くなりになったか、いわゆる死因ですよね。この場合、病院でお亡くなりになったというよりは、お亡くなりになっているのが自宅なりで発見されたというご様子なので、医者の立ち合い、いわゆる病院でしっかり検査して、その過程をみながらお亡くなりになったってことではなさそうなので死因の解明が大事なんですが、それもかなり難しい。難航する可能性もあります。その上でその死因がワクチン接種と関係があったのかってことをしっかり判定することが大事だと思います」と自身の見解を述べた。

 弁護士の八代英輝氏(57)が「気になるのは、亡くなったお二人には基礎疾患であったりアレルギーの既往歴がないということなんですが、亡くなるとしたらアレルギー以外に考えられるのは、こういったメッセンジャーRNAのタイプだとどういったことが考えられるのでしょうか?」と聞くと、北村氏は「普通は…ちょっと分からないですね。若い元気な方でもご自身が気づかないうちに脳動脈瘤とか、あるいは何らかの持病を持っている、たまたま気づかなかっただけって方もおられますので、まずは正確な死因の解明が望まれると思います」と答えた。さらに八代氏が「解明はできると思いますか?」と聞くと「行政解剖なりある程度のしっかりした解剖、あるいは血液検査などが行えれば分かると思うんですけど、分からないことも多いです」と歯切れが悪かったが、八代氏が「田村(厚生労働)大臣もおっしゃってましたけど、早期の解明というものがワクチン接種の普及に求められるところ」と言うと、「やはり安心感が欲しいので、ぜひしっかりやっていただきたいと思います」と話していた。

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2021年8月30日のニュース