糸谷哲郎八段 2期ぶり6期目の王将リーグ入りへあと1勝

[ 2021年7月15日 18:41 ]

佐々木慎七段(右)に勝利し、王将戦挑戦者決定リーグ入りへあと1勝とした糸谷哲郎八段※記者撮影
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 第71期ALSOK杯王将戦(本社主催)の挑戦者を決める2次予選準決勝が15日、大阪・関西将棋会館であり、糸谷哲郎八段(32)が佐々木慎七段(41)に120手で勝利した。次戦の決勝で、2期ぶりの挑戦者決定リーグ入りを目指し、木村一基九段(48)―八代弥七段(27)の勝者と戦う。

 戦型は、振り飛車党の先手佐々木の三間飛車。その飛車角銀歩による攻めに序盤、糸谷は守勢に回った。飛車角交換を受け入れ、桂捨てから反撃開始した。

 銀獲り、同時に佐々木飛車を詰ますと金の侵入も狙う角打ちで主導権を奪回した。銀香の駒得を達成する一方、佐々木王を守護する美濃囲いとは逆サイドに居残った自身の角金銀の活用方法が課題だった。「私にしてはきれいにさばけた。最後まで緩まず、読み切れた」。その投了図。懸案だった角金銀は全て佐々木の駒との交換に成功し、自慢の1枚に仕上がったという。

 7人総当たりで挑戦権を争うリーグには第65期から5期連続在籍。第69期で1勝5敗と初めて負け越し、陥落したが、第68期は4勝2敗で渡辺明王将(36)とのプレーオフにも進出した。八代には前日、2次予選準々決勝で同じ森信雄七段門下の兄弟子・山崎隆之八段(40)が敗れた。「よく出させてもらって相性がいいリーグ。まずはリーグ入りを目指して頑張りたい」と意気込みを語った。

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2021年7月15日のニュース