夏木マリ“リアル湯婆婆”に!舞台「千と千尋…」、映画から20年「ついに来たな、という感じ」

[ 2021年7月8日 04:00 ]

舞台「千と千尋の神隠し」第2弾キャスト発表会見に登場した夏木マリとスタジオジブリ・鈴木敏夫プロデューサー 
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 女優の橋本環奈(22)、上白石萌音(23)がダブル主演を務める舞台「千と千尋の神隠し」(来年2月開幕、帝国劇場ほか)の新たな出演者が発表された。2001年に公開されたアニメ映画版のメインキャラクターである湯婆婆(ゆばーば)と、その双子の姉の銭婆を夏木マリ(69)が演じる。アニメ映画版でも同じ2役の声優を務めただけに“リアル湯婆婆・銭婆”の実現に注目が集まる。

 夏木は東京・三鷹の森ジブリ美術館で行われた会見に出席し「声優をやっている時に“これが舞台になればいいな”と妄想していた。20年たって、ついに来たな、という感じ」と意欲を語った。主人公の千尋が八百万(やおよろず)の神が往来する町に迷い込み、湯屋「油屋」で働きながら成長する物語。湯婆婆は「油屋」を経営する強欲で老かいな魔女、銭婆は性格が正反対な思慮深い双子の姉だ。アニメ映画版では、夏木のドスの利いたしゃがれ声の演技が評判を呼んだ。

 製作側は夏木について「湯婆婆のスケール感と迫力、銭婆の包容力と説得力を持つ人」とし「映画でも声を務めているし、舞台経験も豊富。本物が目の前で生きている、という感動を与えてくれる」と舞台でも起用した理由を明かした。アニメ映画版のプロデューサーを務めたスタジオジブリの鈴木敏夫氏(73)は「湯婆婆役やらせろ!っていろんな女優さんから来たけど“夏木さんがやるからダメ!”って断りました」と信頼も厚い。夏木は会見でも開口一番「働け!働け!」と湯婆婆の声を披露。時を経てもなお、その威厳は健在だった。

 千尋役の橋本と上白石について夏木は「まだお会いしたことはないけど、凄く活躍している方々。どんな千尋を演じてくれるのか楽しみ」と期待を寄せている。夏木自身、帝国劇場の舞台に立つのは今作の翻案・演出を行うジョン・ケアード氏が携わったミュージカル「レ・ミゼラブル」以来約20年ぶり。「帝劇にはもうご縁がないと思っていた。今回ジョンが新しい世界を見せてくれると思うとワクワクします」と笑みを浮かべていた。全ての役はダブルキャストで上演される。

 《ジブリ新作映画「アーヤと魔女」仕上がり自信》スタジオジブリの新作映画は「アーヤと魔女」(8月27日公開、監督宮崎吾朗)で、ジブリ初の3DCG作品となる。鈴木プロデューサーは会見で「びっくりするくらいいい作品になった。たくさんの人に楽しんでほしい」とアピールした。孤児の少女が魔女との出会いで始まるファンタジー作品。女優の寺島しのぶや俳優の豊川悦司らが声優を務める。

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