【広島・床田と一問一答】北別府さんに届けた完封「良い結果を、と思って一生懸命投げました」

[ 2023年6月16日 21:09 ]

交流戦   広島2-0西武 ( 2023年6月16日    マツダ )

<広・西>北別府学氏の逝去を受け、黙祷を捧げる床田(左)ら(撮影・平嶋 理子)
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 広島の床田寛樹投手(28)が、16日の西武戦で今季初の完封劇を達成した。天国の北別府さんへ届けた見事な快投だった。

 抜群の制球力で広島の黄金時代を支え、通算213勝を挙げた野球評論家の北別府学(きたべっぷ・まなぶ)さんが16日、65歳の若さでこの世を去った。沢村賞を2度獲得し、2012年には競技者表彰で野球殿堂入り。20年に自身のブログで成人T細胞白血病(ATL)を患っていることを公表して以降、懸命の闘病生活を送ってきたが、ついに力尽きた。

 16日に本拠地で西武戦を迎えた広島は、半旗を掲げて試合を行い、新井監督以下チームは喪章を着用して臨んだ。そして先発の床田は、いつも以上に魂のこもった投球を披露。西武の2年目左腕・隅田との投げ合いで力投を続けた。6回の1死一、二塁でマキノンを併殺打に打ち取るなど、無失点投球。結局、9回もマウンドに上がり、115球で西武打線を5安打完封した。

 試合後は本塁打を放った堂林、末包と一緒にお立ち台に上がり、声援を送った広島ファンに感謝した。以下、床田の一問一答から。

 ―今季初完封だ(場内は大歓声)。
 「ありがとうございます。最終回、すごく声援が熱かったので、勇気をもらいました」

 ―8回終わって、横山投手コーチと話してたが、完投の意思表示もしたのでは。
 「もういくで、と言われたので、僕も最初から行くつもりだったのでよかったです」

 ―内野ゴロ15個が光った好投だった。
 「まずは無駄な四球を出さないように。死球を2つ与えてしまったんですが、野手を信じて、打たせて取ろうと思って投げていました」

 ―抜群の安定感。
 「何とか粘り強く投げれているので、それが良い結果につながっているのかと思います」

 ―北別府さんが亡くなった中で迎えた試合。投手陣として、床田選手自身として、どんな思いで臨んだマウンドか。
 「ビックリしましたし、何とか良い結果を、と思って一生懸命投げました」

 ―次に向けた抱負は。
 「末包のホームランに負けないように、一生懸命抑えたいと思います」

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