エンゼルス・大谷 キング独走態勢21号 逆方向への打球速度は左打者史上最速

[ 2023年6月16日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス3―6レンジャーズ ( 2023年6月14日    アーリントン )

<レンジャーズ・エンゼルス>9回、2ランを放つ大谷(撮影・会津 智海)
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 打ち出の小づちだ。エンゼルスの大谷翔平投手(28)が14日(日本時間15日)、レンジャーズ戦で本塁打数リーグトップを独走する21号2ランを左中間席に運んだ。左打者が逆方向へ放った打球速度116.1マイル(約186.8キロ)の本塁打は歴代最速。今季最長11試合連続安打で6月は打率.423と絶好調。投打同時出場する15日(同16日午前9時5分開始)の同戦は好相性の登板時の打席で自ら援護する。

 テキサスの大地を一歩、二歩とゆっくり踏みしめ、華麗にバットフリップを決めた。1―6の9回。大谷が抑え左腕W・スミスの94.1マイル(約151キロ)直球をかち上げ、左中間アッパーデッキ(2階席)まで運んだ。

 リーグ2位のヤンキース・ジャッジに2本差をつける21号2ランは、ここ6試合で5発目。そのジャッジが規定打席を割り、強打者の指標「OPS(出塁率+長打率)」も.987でリーグトップに立ち、年間では21年の自己最多46本を上回る48本ペースとなった。飛距離453フィート(約138メートル)、打球速度116.1マイル(約186.8キロ)。左打者による逆方向への本塁打では、15年のデータ解析システム「スタットキャスト」導入後、歴代最速弾となった。

 敗色濃厚の展開での一発に笑顔はなく、「兜(かぶと)」の儀式もなかった。それでも、フィル・ネビン監督は「本当に凄い。この状態の翔平を見るのは本当に楽しい」と称賛し、相手の強打の二塁手セミエンも「あそこまで大きい逆方向への打球は見たことない」と目を丸くした。

 通常、引っ張った方が打球速度が速く、強い打球になりやすい。大谷も自己最速弾118マイル(約189.9キロ)を筆頭に、過去に引っ張った右方向への打球で116.1マイル以上の本塁打を7本記録している。だが、日本ハム時代から「逆方向への打球は僕の調子のバロメーター」と語ってきたように、左方向への力強い打球は大谷のストロングポイント。体に巻き付くようなスイングで、直近3本塁打は全て中堅から左方向。4回にも左前打して連続試合安打を今季最長11に伸ばし、4試合連続マルチ安打は自身初。好相性の6月は打率.423、シーズン全体でも同.299とし、5月15日以来の3割に迫った。

 投打同時出場予定の15日に備え、試合前にブルペン入りし38球。チームの連勝は3で止まったが、指揮官は「このシリーズに勝ち越すチャンスがある。そのマウンドに翔平がいる」と鼻息が荒い。

 絶好調でも慢心はなく、本塁打の打席ではそれまでと異なるロゴのない新バットを使い、試行錯誤がうかがえた。試合後のクラブハウスでは、自身が放った21号本塁打の打撃フォームを入念にチェック。勝って3勝1敗とするか、2勝2敗で分けるのか。大事な同地区首位相手の4連戦最終戦へ、投打の二刀流を極限まで磨き上げ臨む。(笹田 幸嗣通信員)

 ≪今季も右中間への本塁打が最多≫今季は昨季に続き右中間への本塁打が最も多い38.1%(8本)を占める。自己最多46本を記録した21年は右翼への本塁打が最も多い47.8%(22本)で、強く引っ張るスイングが本塁打量産の要因の一つだった。ただ、シーズン終盤は外角球も強引に引っ張っての凡退が目立った。

 ≪22日初のドジャース戦登板≫大谷の次々回の登板が21日(日本時間22日午前10時38分開始)の本拠地ドジャース戦となった。フィル・ネビン監督が明らかにした。15日(同16日)のレンジャーズ戦に先発し、登板間隔は中5日。ド軍戦は打者として昨季まで26試合に出場して2本塁打しているが、投手としては初登板となる。

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