「フォークの神様」杉下茂氏が死去 97歳 通算215勝、史上初の沢村賞3度受賞、中日などで活躍

[ 2023年6月16日 16:58 ]

2019年2月、中日―ヤクルトの練習試合の試合前、帽子を取って笑顔を見せる杉下茂氏
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 「フォークボールの神様」として知られ、中日の初優勝と日本一に貢献した杉下茂(すぎした・しげる)さんが12日午後10時18分、都内の病院で間質性肺炎のため死去したことが16日、分かった。中日球団が16日に発表した。97歳。通夜、葬儀は家族で営まれた。

 家族によると、亡くなる当日の午前までは普段通りの生活をしていたが、午後になって体調に異常を訴え、病院に搬送された。

 杉下さんは明大から1949年、中日に入団してエースとして活躍した。NPBで初めて本格的にフォークボールを操り、通算215勝123敗、防御率2・23。驚異的な切れ味と落差で日本球界に絶大な影響を与えた。52年と54年には自己最多32勝を挙げている。55年5月10日の国鉄(現ヤクルト=川崎球場)戦で金田正一と投げ合い、ノーヒットノーランを達成した。

 現役引退後は中日、阪神で監督を務めた。76年には巨人で長嶋監督率の下で投手コーチに就任し、前年最下位からの優勝を果たした。95年に一線を離れて以降も、中日の臨時コーチなどで球界の発展に尽力。85年には野球殿堂入りしている。

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