北別府学さんが患っていた「成人T細胞白血病」とは 潜伏期間30~50年、60歳以降の発症多く

[ 2023年6月16日 16:37 ]

北別府学氏
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 元広島の投手で野球解説者の北別府学(きたべっぷ・まなぶ)氏が16日午後0時33分、広島市内の病院で死去した。65歳。鹿児島県出身。沢村賞を2度獲得し、2012年には競技者表彰で野球殿堂入り。20年に自身のブログで成人T細胞白血病(ATL)を患っていることを公表して以降、懸命の闘病生活を送ってきたが、ついに力尽きた。

 広島時代にエースとして通算213勝をマークした北別府氏は2020年1月に成人T細胞白血病を患っていることを公表。同年5月には次男をドナーとする骨髄移植を受けた。21年6月には転倒して側頭部を10数針縫い、尾てい骨を骨折。21年11月には大腿骨骨折が判明して人工大腿骨にする手術を受け、22年には3月の尿毒症に続いて6月には敗血症を発症するなど入退院を繰り返していた。

 成人T細胞白血病とはウイルス感染が原因で異常細胞が増殖する疾患。1977年に日本で初めて解明された。白血球の中のT細胞が感染し、そこからがん化した細胞が無制限に増殖することで発症。感染しても95%が発症しないといわれる。潜伏期間は30年から50年のため、60歳以降の発症が多い。

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