セ界初の男・松井颯ぼう然自失 花咲徳栄時代の同期・野村との初対決で3ラン被弾、3回5失点KO

[ 2023年6月4日 15:13 ]

交流戦   巨人―日本ハム ( 2023年6月4日    東京D )

<巨・日>3回、野村に3ランを浴びる松井(撮影・白鳥 佳樹)
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 巨人の育成ドラフト1位右腕、松井颯(はやて)投手(22)が日本ハム戦(東京D)で交流戦初登板初先発。花咲徳栄(埼玉)時代の同期生で、ともに甲子園出場を果たした野村佑希内野手(22)に6号3ランを浴びるなど3回7安打5失点でプロ初KOを喫した。

 初回は昨季パ・リーグ首位打者の松本剛を内角147キロ直球で見逃し三振、2試合連発中の加藤豪をシンカーで空振り三振に仕留めるなど2奪三振で3者凡退スタート。その裏、丸の初回先頭打者本塁打で先制点をもらい、幸先のいい立ち上がりとなった。

 だが、1―0で迎えた直後の2回には高校時代に甲子園で対戦経験のある横浜高校出身の万波に三塁へ内野安打され、1死後、同期・野村とのプロ初対決で四球を与えて一、二塁。2死後、8番に入っていた相手先発右腕・北山に左前適時打されて追いつかれた。北山はこれがプロ2年目で初打席初安打初打点。この回なおも続いた2死一、三塁では9番・細川に右翼線へ適時二塁打されて勝ち越された。

 そして、1―2で迎えた3回だった。松井は1死から加藤豪、万波に連打され、2死一、二塁から野村に投げた真ん中高め147キロ直球を捉えられた。打球は左翼スタンドぎりぎりに飛び込む6号3ラン。マウンドの松井はぼう然と打球の行方を見つめることしかできなかった。

 これに動揺したのか続く福田光にも中前打されたが、北山は空振り三振に仕留めてこの回終了。その裏、先頭打者として打席が回ると、代打・中山を送られて降板となった。松井は降板後のベンチでもまだ放心状態という様子だった。

 松井は5月15日に支配下選手登録され、出場選手登録された同21日の中日戦(東京D)でプロ初登板初先発。3回まで完全投球を見せるなど5回2安打無失点と好投してプロ初勝利をマークした。育成出身の新人が初登板で初勝利を挙げるのは2018年のソフトバンク・大竹耕太郎(現阪神)以来5年ぶりNPB2人目、セ・リーグ初の快挙となった。前回登板した5月28日の阪神戦(甲子園)では5回5安打1失点と好投するも打線の援護に恵まれず、勝敗は付いていなかった。

 松井の投球内容は3回で打者17人に対して66球を投げ、7安打5失点。4三振を奪い、与えた四球は1つ、直球の最速は149キロだった。

 ▼松井 先制点を取っていただいたのに2回、3回に粘りの投球ができずに悔しいです。

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