「あんな熱い“ヘッスラ”されたら」 サヨナラ劇呼んだ阪神・小幡と、その裏にある先輩との絆

[ 2023年6月4日 07:20 ]

交流戦   阪神6-5ロッテ ( 2023年6月3日    甲子園 )

5月11日のヤクルト戦で、8回、糸原のセカンドへの打球で三塁走者・小幡が生還(撮影・大森 寛明)
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 【記者フリートーク】5月中旬の豊橋遠征で、小幡は糸原から食事に誘われた。

 糸原「一緒に飯行くの、初めてよな?」

 小幡「はい…初めてです(笑い)。ありがとうございます!」

 タンしゃぶ鍋を囲み、ぎこちない会話から始まった会食。2人で会心の勝利を分かち合うためだった。その5日前。5月11日のヤクルト戦は同点で終盤の8回を迎えた。1死二、三塁の好機で代打・糸原の遊ゴロに猛然と頭から突っ込み本塁生還を果たしたのが代走で出場していた三塁走者・小幡。勝利打点を手にした先輩は「小幡にあんな熱い“ヘッスラ”されたら飯誘うでしょ」と笑った。

 役割は違えど、互いにベンチを温める日々が続いていた。「絶対にチャンスはくる」。自身にも言い聞かせた糸原の言葉に、22歳も強くうなずいた。

 「準備だけは怠らないように」。毎日、頭の中でこの言葉を繰り返す。この夜、巡ってきた好機を生かした背番号38の笑顔はまぶしかった。(阪神担当・遠藤 礼)

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