中村武志氏 ピンチをチャンスに変えた三振ゲッツー 巨人バッテリーの粘り勝ち

[ 2023年6月1日 21:51 ]

<ロ・巨>7回1死一塁から中村奨は三振。二塁を狙った藤岡を刺す大城(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 巨人の勝因は3―1で迎えた7回の守りだろう。まず、先発の山崎伊を続投させたこと。6回を投げ終えて100球を超えていたため、巨人ベンチはどうするのか注目した。中継ぎ陣に不安を抱えている現状を考えると、ベターな選択だった。

 山崎伊は四球を許して1死一塁。カウント3―1からけん制を1球入れた。さらにフルカウントになると、一塁走者の自動スタートを警戒してけん制を3球続けた。山崎伊はへばってきていたが、けん制をすることで集中力を保つことができる。一方、打者はけん制が気になって集中力が途切れることもある。

 最後はカットボールが外角低めに決まり、中村奨を空振り三振に仕留めた。大城もスタートを切っていた一塁走者の藤岡を刺した。まさに、ピンチをチャンスに変えた三振ゲッツー。巨人バッテリーの粘り勝ちだった。

 山崎伊は慣れないZOZOマリンの海風に苦しみ、変化球の制球が定まらない場面も目立ったが、要所ではいいコースに決める集中力があった。風に流される打球を捕れない守備のミスでピンチを背負っても踏ん張った。先発陣の軸として期待される3年目右腕の成長を感じる白星だった。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年6月1日のニュース