日本ハム・加藤豪 逆輸入ルーキーがNPB1号から連発!メジャー仕込みの豪打サク裂「まさか自分が」

[ 2023年6月1日 06:00 ]

交流戦   日本ハム5―2ヤクルト ( 2023年5月31日    エスコンF )

<日・ヤ>3回、ソロを放つ加藤豪(撮影・高橋 茂夫)
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 衝撃の2発に、エスコンフィールド北海道がどよめいた。日本ハムのドラフト3位・加藤豪が、NPB初本塁打に続く人生初の2打席連続アーチ。2万4973人の前で初のお立ち台に上がると、「フィールドでこんなに緊張したことはない」と照れ笑い。“逆輸入ルーキー”は興奮のあまり英語でこう続けた。

 「ヒーローインタビューはアメリカではない。試合が終わったらみんな帰ってしまう。まだファンがここにいてくれてありがたい」

 2試合ぶりに「5番・二塁」での先発出場。まずは2―1の3回2死、フルカウントからコンパクトに市川の直球を捉えた。打球は右中間席に飛び込む1号ソロ。さらに5回2死では「まさか自分が2打席連発を打つとは」。スライダーを捉え、リプレーのように再び右中間席へズドン。メジャー通算0本塁打も、マイナーでは55発をマークしている。

 左肩にバットを乗せた構えからコンパクトに振り抜く。反動がない分パワーが半減するようにも見えるが、加藤豪は「今やメジャーでもショートスイングは増えている。飛距離は変わらないとサイエンス的にもデータが出ている」。そう力説する独特な打法は、マイナーでくすぶっていた21年から着手した。

 「背骨とバットを90度にすることで、コンタクト率が上がる」ことを知り、今のフォームに変更。すると同年にパドレス傘下で114試合出場し、打率・306。昨季10年目で念願のメジャー昇格を果たし、新庄監督の目に留まった。試行錯誤の末にたどり着いたメジャー流打法での2発。本塁打の際にベンチで大喜びした指揮官も「加藤君のスカウト誰だっけ?スカウトになった気分やね」と、試合後も上機嫌で笑った。

 チームも2連勝で交流戦単独首位に浮上。加藤豪は「まだまだですよ。チームで日本一になりたいだけです」と進撃を期す。メジャー仕込みのルーキーが、輝きを増してきた。(清藤 駿太)

 ≪2リーグ制以降球団初≫加藤豪(日)がプロ1号から2打席連続本塁打。新人のプロ1号からの2打席連続本塁打は19年8月10日中日戦の伊藤裕季也(D)以来4年ぶり。日本ハムでは57年4月4日南海戦で吉田勝豊が第1、3打席に1、2号を放っているが1号から同一試合で2打席連続本塁打は2リーグ制以降初めてとなった。

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