広島・秋山には“鬼門”なんて関係ない! 千金V3ランでオリに6年ぶり勝った「いいところで打てた」

[ 2023年6月1日 06:30 ]

交流戦   広島3―1オリックス ( 2023年5月31日    京セラD )

<オ・広>7回、右越えに3ランを放った秋山(中央)はナインに迎えられタッチを交わす 撮影・奥 調)
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 負の連鎖に終止符を打った。広島・秋山翔吾外野手(35)が31日、オリックス戦の7回1死一、二塁で右翼席へ値千金の決勝3号3ラン。交流戦での一発は西武時代の19年6月16日ヤクルト戦以来で19本目となった。頼れるベテランの一振りが、18年6月12日から続いていたオリックス戦の連敗を「13」で止めた。

 息詰まる投手戦に事実上の終止符を打ったのは、秋山のバットだった。0―0の7回1死一、二塁、相手2番手・黒木の内角直球を右翼席最前列へ。決勝3号3ランを放ち、充実感をにじませた。

 「得点圏で回ってきて、2、3回失敗すると、(空気も)重たくなる。とにかく九里と坂倉が、あれだけ粘ってやってくれたおかげでチャンスが回ってきた。すごくいい場面で回ってきたし、いいところで打てたと思う」

 好投する九里を少しでも早く援護したかったが、拙攻が続いた。2~5回までは得点圏に走者を進めながら、あと一本が出ない。自身も3回2死三塁で空振り三振を喫した。7回も無死一塁から代走・羽月の二盗失敗で1死無走者にトーンダウン。それでも菊池、上本がつないで一、二塁をつくってくれた。再び巡ってきた好機。背番号9が仕事を果たした。

 西武時代の19年以来4年ぶりとなるアーチは負の連鎖にも終止符を打った。チームは前日30日までオリックス戦13連敗。だが昨季途中に加入し、今年がカープの一員として臨む初の交流戦となった秋山には関係なかった。

 「分が悪い、鬼門だと言われていることに対して、それは前年までの話だろうと思って僕はやっている。今年の交流戦は、僕がいる状況からスタートするんであれば、いい勝ち星の挙げ方をしていって、来年以降、気にすることはないよと思えるような最終的な成績(を残せる)ならいいと思う」

 頼れるベテランの一振りに、新井監督も最敬礼。「アキ(秋山)で“何とか、還してくれ”と思っていたら、最高の結果を出してくれた。本当に頼りになる。チームにとっても大きいし、勝ちを届けることができて良かった」。チームは昨年まで開催3年連続で交流戦最下位。だがその要素も今季から指揮を執る新井監督には関係なかった。「私1年目ですし、関係ないから」

 オリックス戦で負け続け、交流戦最下位に沈んでいたのは昨季までのカープ。秋山が打線を引っ張り、新井監督がタクトを振るう今季は、ひと味違う。(長谷川 凡記)

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