楽天・田中将大「しんど“勝った”」6戦ぶり白星 使い打たせて取って日米通算193勝目

[ 2023年6月1日 05:30 ]

交流戦   楽天3―1DeNA ( 2023年5月31日    楽天モバイル )

<楽・D>勝利し抱き合う田中将(右)と松井裕(撮影・光山 貴大)
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 トンネルを抜け、本音が漏れた。7回4安打1失点で6試合ぶりに白星を手にした楽天・田中将。「しんどいっす。勝ったから、“しんどかった”ですね。ふがいない投球が続いていたんで」。ため息をつくと笑顔に戻り、4月14日のソフトバンク戦以来1カ月半ぶりの勝利の味をかみしめた。日本球界復帰後初、自身10年ぶりの交流戦白星で日米通算193勝目となり、大台へあと7とした。

 柔よく剛を制す。DeNAの強力打線の積極性を逆手に取った。「初球から勝負球のつもりで。効果的に両サイドを攻められた」。前夜の試合を分析し、早いカウントから振ってくる傾向を頭に入れながら組み立てた。左右を広く使い、特に左打者へのフロントドアのツーシームが有効だった。意図的に配球を増やし、左打者に許した安打は1本のみ。21アウトのうち、ゴロアウトが12と半数以上で「カウント球でもゴロを打たせることができた」と胸を張った。

 5月28日、仙台市内の焼き肉店で決起集会が開かれた。選手は全員参加で「これまでは(コロナ禍で)やりたくてもやれない状況だったので。凄く良い時間だった。ここから行くぞ!という気持ちになった」。交流戦優勝という目標でチームは団結している。大黒柱の好投でつかんだ今季の交流戦1勝目を、浮上のきっかけにする。(重光 晋太郎)

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