矢野燿大氏 「真っすぐを振れる」前川 一発で仕留められるようになれば、楽しみでしかない

[ 2023年6月1日 07:45 ]

交流戦   阪神0―4西武 ( 2023年5月31日    ベルーナD )

<西・神>4回、三振に倒れる前川 (撮影・白鳥 佳樹)
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 【矢野燿大 視点】前川は3打席連続で変化球を空振り三振したけども大きく体勢を崩されていない。前川が秘める可能性は感じられた。もちろん結果が出た方がいいのだが、2試合続けての先発出場でいい経験をさせてもらったと思えばいい。

 真っすぐをしっかり振れるのが彼の魅力。4回の第2打席で1―2から本田の143キロストレートをファウル、6回にも2―1からティノコの155キロ速球をファウルにしたが、1軍投手の速球にもしっかりと自分のスイングで振り切れていた。

 ルーキーだった昨年のオープン戦でもオリックス・山本由伸の速球に振りまけていなかった。真っすぐに対して振れないと、ポイントを前にするなどして変化球にもタイミングが合わなくなってくるが、前川は既に「真っすぐを振れる」という天性のものをもっている。対戦経験を多く積んで、一発で仕留められるようになれば楽しみでしかない。

 7回の大山の守備も目を引いた。1死一、三塁で源田のセーフティースクイズを本塁に送球。鋭い出足と完璧なバックハンドトスのすべてがそろわないとアウトにできなかった。状況的に予測はできたし、大山も“普通のプレーですよ”と言いそうだが、守備でも集中できていることがうかがえるいいプレーだった。(本紙評論家)

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