またも四死球から… アスレチックス・藤浪晋太郎 メジャー最強打線に5回途中5失点、初勝利ならず

[ 2023年4月9日 06:27 ]

ア・リーグ   アスレチックスーレイズ ( 2023年4月8日    セントピーターズバーグ )

アスレチックス・藤浪(AP)
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 アスレチックスの藤浪晋太郎投手(28)が8日(日本時間9日)、敵地・トロピカーナフィールドでのレイズ戦に先発。4回1/3を投げ、3安打5失点5四死球で降板し、メジャー初勝利を得ることはできなかった。防御率は17・55となった。

 立ち上がりはメジャーの強打者を力で押し込んだ。初回、先頭のディアスは98・3マイル直球(約155・9キロ)で右飛。フェンス手前まで運ばれたが、球威で上回り、まずは一つ目のアウトを取った。ここから早くもエンジン全開だ。続くB・ローは99・3マイル(約159・8キロ)で中飛、3番のアロザレーナは98・9マイル(約159・1キロ)直球で右飛。初回のアウト3つは全て飛球で取った。

 2、3回も無安打。試合前まで開幕7連勝中でチーム打率は・285。18本塁打、53得点とともにメジャー30球団トップを誇る強力打線を封じた。しかし、またしても先頭打者への四球から得点を失った。4回、先頭のB・ローを四球で出塁させると1死後、フランコにはこの日初めての被安打となる遊撃内野安打。その後2死二、三塁と場面を進め、パレデスに左前への2点打を浴びて先制点を失った。

 悪循環は止まらない。5回も先頭のマーゴ―に死球を与え、その後2つの四球で満塁とするとWBCメキシコ代表のアロザレーナに中前2点打を許し、この時点で降板。リリーフ投手も流れを食い止めることができず、5失点となった。

 反省と課題を胸に上がった、2戦目のマウンドだった。メジャー初登板となった1日(同2日)のエンゼルス戦。初回、2回と完璧な投球で2イニング連続3者凡退で立ち上がったが、3回に突如乱れた。先頭打者に四球を与えると、立ち上がりは効果的に決まっていたスライダーなどの変化球を狙い打たれた。結局、2回1/3を5安打8失点。日本投手の初登板で歴代ワーストの失点数となった。

 不本意な投球に終始した初登板。それでも首脳陣の期待値は変わらなかった。この日の試合前、マーク・コッテエー監督は「最初の登板は明らかに彼の好みでも我々の好みでもなかった」と参考外であることを強調。「今回の登板へ向けての彼の準備は素晴らしかった。制球よくゲーム終盤までいくことを楽しみにしている」と期待していた。初勝利はならなかったが、修正力と成長力は誰もが認める。藤浪の今後の巻き返しに注目が集まる。

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