エンゼルス・大谷 マルチで本拠開幕! 9年ぶりPSへ新パフォ“兜”もチームは逆転負け

[ 2023年4月9日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス3-4ブルージェイズ ( 2023年4月7日    アナハイム )

<エンゼルス・ブルージェイズ>試合前、レッドカーペットに登場した大谷(撮影・会津 智海)
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 エンゼルス・大谷翔平投手(28)は7日(日本時間8日)、本拠地開幕のブルージェイズ戦に「3番・DH」で出場し、2安打と気を吐いたがチームは逆転負けを喫した。球団の発案で本塁打を放った選手を祝う新儀式として「兜(かぶと)」が登場。初回に先制2ランを放ったマイク・トラウト外野手(31)が初めてかぶり、新パフォーマンスで9年ぶりのポストシーズン進出を狙う。

 4万4735人が集結した本拠地開幕戦。打線は3安打に抑え込まれ、痛恨の逆転負けを喫したが、大谷は5回に右前打、8回に右翼フェンス直撃の二塁打を放ち、地鳴りのような大歓声を浴びた。

 試合前には球場正面で初めて開催されたレッドカーペットイベントに参加。「(WBC決勝は)特別な瞬間だった。これを超えられるように今、頑張っている。トラウト選手も同じチームの一員として世界一を目指し頑張りたい」と約2300人のファンの前で誓いを立てた。ポストシーズン(PS)進出を8年連続で逃しているが、開幕から2カード連続勝ち越しで地区首位タイ。「このままの流れでいければ十分にいける」と力を込めた。

 そのためにもチーム一丸となることが必要。この日は本塁打を祝う新儀式で盛り上がった。ベンチに用意されていたのは侍の「兜」。先制2ランでチーム1号としてかぶったトラウトは「外が見えなかったし、かなり重かった。とてもクールだった」と喜んだ。

 昨季までのカウボーイハットに代わる兜は、クオリティー・コントロール・コーチのティム・バス氏を中心に球団が発案した。鹿児島県薩摩川内市が本社の甲冑(かっちゅう)工房丸武産業が製造。兜や胴や小手など一式は77万円、兜のみで33万円の受注生産で、大谷にも相談の上、水原一平通訳が取り寄せた。同社スタッフは「有名武将の甲冑がモチーフではなく、オリジナルです」と説明した。

 試合前には9日(日本時間10日)の3戦目に先発する花巻東の先輩・菊池と20分間談笑し、最後はグータッチで互いの健闘を誓い合った。3大会14年ぶりにWBCを制した日本代表のようにサムライの心で、今年こそPS進出の夢をかなえる。(柳原 直之)

 ≪通算477本エンゼルスOB ゲレロ氏が始球式≫18年に米国野球殿堂入りし、通算477本塁打を誇るエンゼルスOBのウラジーミル・ゲレロ氏が始球式を務めた。自身の背番号「27」を引き継ぐトラウトが捕手を務めた。対戦相手ブルージェイズの主砲で同名の息子は「とても光栄。ここは僕にとっても特別な球場」と語り、始球式後に父、トラウトと3ショットの記念撮影に納まった。大谷も試合前に球団レジェンドである同氏と談笑し交流を深めていた。

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