阪神ドラ1・森下 “虎初安打”「ミート率が上がった」メジャー350発男トラウト打法取り入れ覚醒

[ 2022年10月23日 05:15 ]

エンゼルスのトラウトを手本に打撃練習する森下(撮影・平嶋 理子)
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 阪神からドラフト1位指名された中大・森下翔太外野手(22)が22日、同校で指名後初練習を行った。紅白戦では“虎初安打”の左前打を含む1安打2四球で全3打席出塁。今年2月から取り入れたエンゼルスの主砲マイク・トラウトを参考にした打撃フォームで、快音を奏でた。期待の和製大砲候補は、内定済みの来春1軍キャンプを見据え、自らのバットにさらなる磨きをかけていく。

 快音が、グラウンドに鳴り響いた。6イニング制で行われた紅白戦。ドラフト指名後、初実戦に臨んだ森下が、いきなり期待の打棒を見せつけた。

 1、2打席目で四球を選び、迎えた第3打席。2ボールから内角直球を捉えた。痛烈な打球は左翼手の前で弾んだ。“虎初安打”を記録し、全3打席で出塁。ドラフトや授業があり、ここ数日間は満足に練習をする時間を確保できていなかったが、調整不足など、どこ吹く風。阪神からの1位指名を自らのバットで力強く祝った。それでも、将来的な3冠王を狙う和製大砲候補に満足はない。

 「1打席目に甘い真っすぐを打ち損じたのが、課題。突き詰めてやっていきたい」。あくなき向上心をのぞかせた。

 「バッティングの動きを参考にして、バットを構えた時に寝かせ気味の状態から打ちにいくことで、ミート率が上がった」

 転機は今年2月。メジャー実働12年で通算350本塁打を誇る右のスラッガー、エンゼルスのトラウトを参考にしたフォームを取り入れて、打撃が覚醒した。大学入学直後の19年春にベストナインを獲得しながら、2、3年時は極度の不振に陥った。そんな中で出合ったのが、「トラウト打法」。バットを寝かせて一番スムーズに出るところに置いたフォームで、スイング軌道が劇的に改善された。

 「あくまでも理想で、ああいう形でスイング軌道ができれば打てるかなと。多少、手応えをつかんだ部分があった」。今春リーグ戦は打率・311、3本塁打、11打点と躍動し、2度目のベストナインを獲得。プロ入りへ向け、そのストロングポイントにさらなる磨きをかける。

 「これからも(バットを)寝かせたり少し(右肩から)浮かせたり、試行錯誤をしながらやっていきたい。即戦力として戦える準備をしていきたい」と森下。磨きをかけた「トラウト打法」とともにプロの門を叩く。(石崎 祥平)

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2022年10月23日のニュース