阪神・水口打撃コーチ「いてまえ魂」注入で勝負強さ植え付ける 11年ぶりNPB指導者復帰で改革に挑む

[ 2022年10月23日 05:15 ]

就任会見で抱負を語る水口栄二1軍打撃コーチ
Photo By 代表撮影

 阪神は22日、兵庫県西宮市内で新任4コーチの就任会見を行った。目下5年連続リーグワースト失策数の守備改善を託された馬場敏史内野守備走塁コーチ(57)は、“源田2世”の育成に意欲。水口栄二打撃コーチ(53)、嶋田宗彦バッテリーコーチ(60)、和田豊2軍監督(60)も、第2次岡田政権を支えるべく意気込みを語った。

 水口打撃コーチは、“いてまえ魂”を猛虎打線に注入する。就任会見では「勝負強さ」のフレーズを強調して指導方針を示した。

 「打線は線。その中で勝負強い、打点を稼ぐ勝負強さだけでなく塁に出る勝負強さ、粘れる勝負強さ。いろんな強さがあるので、選手に伝えられたら」

 現役時代は近鉄の強力打線の中でつなぎ役や、通算279犠打の小技も駆使して存在感を誇示しただけに説得力は十分だ。今季も露呈した得点力不足の解消が、「ベンチワークで点を取る」という岡田監督から課せられたミッション。大山、佐藤輝とは、まだ接していないため多くを語ることはなかったが、若手野手に対して「勝負強いバッターになってもらいたい。マイナスの考えをプラスにもっていけるバッターが出てきてくれたら」と重圧に屈しない“いてまえ”の体現を願った。

 11年ぶりのNPBの指導者復帰。13年からは小、中学生を対象に野球教室を運営してきた。「野球の基礎をこの9年間で学んだ。プロになった時に生かせたら」。オリックス時代もコーチとして支えた新指揮官からは「やってくれへんか」とポストを打診され、「その一言で決めさせてもらった」と快諾した。

 「バットを振るのは、いつの時代も変わらない。素振りは非常に大事なところ。浸透していってくれたら」と水口コーチ。「量」から「質」を生み出すアプローチで改革に挑む。(遠藤 礼)

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2022年10月23日のニュース