西武クリーンアップ3人連発 森だ!山川だ!呉だ!混戦パ上位争い…逆転Vへ"吉兆"

[ 2022年9月7日 05:10 ]

パ・リーグ   西武3ー2ロッテ ( 2022年9月6日    ベルーナD )

<西・ロ>4回、先制ソロを放つ森(撮影・尾崎 有希)
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 こいつはど派手に縁起がいい。左へ、右へかかった3本の豪快アーチ。次々に拍手が湧き起こり、もう三塁ベンチは大騒ぎだ。し烈な優勝争いの中で、西武のクリーンアップが逆転Vロードに“吉兆”を呼び込んだ。

 0―0で迎えた4回2死無走者。それまでロッテ・石川に打者11人が完全に抑えられていた。嫌なムード。それを3番・森が振り払った。フルカウントから142キロカットボールを、左中間スタンドへ会心の8号ソロ。「完璧でした。めちゃくちゃ気持ちよかった」。唯一、甘く来たボールを着実に逆方向へ。森らしい一発が石川に与えたダメージを4番・山川は見逃さない。

 「ああいう投手ががっくりきてるとき、“もう一丁”っていうのは思ってる」。フルカウントから6球ファウルで粘って13球目を、狙い澄まして左翼席上段へ38号ソロ。「ファウルで粘れていたので打てて良かった」。そんな山川に、5番呉念庭も続く。「雰囲気というか流れというか乗せてもらいました」と右越え5号ソロだ。

 3連発が19年8月15日のオリックス戦以来10度目なら、クリーンアップの3連発は18年9月24日の楽天戦以来だ。そして、西武となって3連発以上を記録した年は、6シーズン全てリーグ優勝している。まさに吉兆。辻監督は「俺は選手でも経験してきてるけど、何かあるぞとプラスに思うことが(試合でもシーズンでも)プラスになる」と言った。そんな“何か”が西武の歴史を彩ってきた。

 上位3チームが0ゲーム差となる歴史的な大混戦で勝利。首位ソフトバンクにゲーム差なしの2位と食らいついている。「獅力(しりょく)をつくせ」を最終盤戦のスローガンとして、スタンドのファンは配られたボードを掲げて応援した。その「獅力」から生まれた3連発。きっと何かが起こる――。そんな思いを、辻監督も、選手も、ファンも抱いた所沢の夜だった。(秋村 誠人)

 《3年ぶり10度目》西武はクリーンアップの森、山川、呉念庭が4回に3者連続本塁打。西武の3者以上連続本塁打は19年8月15日オリックス戦の源田、森、中村以来3年ぶり10度目。先発3~5番の3連発は18年9月24日楽天戦の浅村、山川、栗山以来4度目となった。なお、3者以上連続本塁打は西鉄時代を含め過去8シーズンでマーク。西武になってからは6シーズンあり、全て優勝しているがどうなるか。

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