落合博満氏が見えていた「枠」 投手への研究、対戦経験で作り上げた感覚の世界

[ 2022年9月7日 17:10 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が7日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。現役時代と同モデルのバットを手に、自らの打撃について分析した。

 落合氏は投手と打席の間にストライクとボールを見極める範囲を作り、打つかどうかの判断基準としていた。「ここ(目の前に)こういう枠があるだけだ。ピッチャーのところから自分のところまでの」とバットで丸い円を描いた。その上で「その(枠の)中に入ってて高いか低いか、内なのか外なのかっていうのは、判断できるはず。(枠の大きさは)ベース盤の大きさくらいじゃないかな」と感覚的な部分まで話を展開した。その枠についても固定ではなく「変わる。(投手のリリースポイントによって)角度が変わっちゃう」と説明した。

 初対戦の投手に対しては「枠」を定めることは難しい。落合氏は「初球は打つ気ないから。ハナから。まずどういうボールを投げてくるんだっていうことを確認する意味で、初球は見逃してるっていうことじゃないかな。初球を打つ時もあるよ。それはよっぽど対戦が多いピッチャーだよね」とした。対戦経験の豊富な投手に対しては、その「枠」は明確になる。「球筋はもう頭の中に入ってるよ。入ってなきゃそんなこと(初球を打つこと)できやしないよ。だから、ベテランのピッチャーは、大体こういう攻め方をしてくるというのは頭の中に入ってるし、新人ピッチャーは何投げてくるか分からないからっていうことの分け方だよな」とした。

 スタッフから「投手の握りが見えることはあるのか」と問われると「いやあ、それはない。よっぽどこう、(握っている手が)外へ出たりなんかっていうんであれば、それは分かるけれども、そこまでは見てない」とキッパリ。あくまで判断基準は「枠」であることを強調していた。

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