燃えた阪神・輝　7度目の猛打賞！今季8本目の三塁打を放ち二塁打と合わせ“リーグ2冠”

セ・リーグ   阪神6－8ヤクルト （ 2022年9月6日    甲子園 ）

＜神・ヤ＞6回、中越え三塁打を放つ佐藤輝（撮影・成瀬　徹）
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　打順降格に燃えた。先月17日ヤクルト戦以来、17試合ぶりに4番を外れて6番に入った阪神・佐藤輝が、今季7度目の3安打猛打賞だ。

　「打線がつながってできたチャンスですし、何とかまずは同点にという思いでした。1スイングでしっかり仕留めることができて良かったです」

　1点を追う4回1死一、二塁で迎えたこの日2打席目。1ストライク1ボールからの3球目を振り抜き、一、二塁間を破った。二塁から近本を同点のホームに迎え入れた。チームがベテラン左腕から今季3戦、15イニング目でようやく挙げた初得点。それを生み出したのが佐藤輝のバットだった。さらに1点を勝ち越した直後には三塁走者として、坂本のスクイズで迷わず本塁に頭から突入。気迫のヘッドスライディングで背中を泥まみれにしながら、本塁を陥れた。体を張って3点目をもぎ取り、猛虎を鼓舞した。

　9月に入って4日までの4試合で打率・188（16打数3安打）。残り16試合に迫ったこの日、矢野監督は同打率・400（15打数6安打）を誇り、勝負強い打撃を続ける大山を4番に据える決断を下した。今季128試合目で100通り目の先発オーダーで、8月の不調に続いて再び4番からの降格を味わった。その悔しさをぶつけるかのように、グラウンド上で躍動した。

　2点を追う6回1死では、石川の直球を中堅フェンスまで打ち返した。迷わず三塁を陥れ、続く糸原の二ゴロで4点目のホームを踏んだ。今季8本目の三塁打は岡林（中日）と並んでリーグトップタイ。31本でトップに立つ二塁打と合わせて“リーグ2冠”に浮上だ。7回2死二塁でも右前打と気を吐いた。

　それでも一打サヨナラの9回2死一塁では久保の前に一ゴロに倒れ、11回無死一、二塁では田口に3球三振を食らった。指揮官は「良くはないよね、もちろん。良い時のテルではないと思う」と主砲にさらなる奮起を促した。（阪井　日向）