阪神 ビジター開幕12連敗…代打満弾全勝神話も崩壊 矢野監督力なく「受け止めなあかん」

[ 2022年4月22日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5ー7DeNA ( 2022年4月21日    横浜 )

<D・神>5回、ベンチの矢野監督(撮影・島崎忠彦)
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 天にも見放された。阪神は21日のDeNA戦で6回途中降雨コールドで5―7の逆転負け。このカード3戦全敗を喫し、4連敗で借金は今季最多を更新する16となった。4回に小野寺暖外野手(24)が過去にチームが16戦全勝だった代打満塁本塁打を放ちながら、まさかの黒星。攻撃の采配は的中しながら勝利だけがつかめず、矢野燿大監督(53)は「俺も歯がゆい」と悔しさをにじませた。

 厚い暗雲を振り払うのにはこれ以上ない一発が飛び出した…はずだった。1―3の4回1死満塁。絶好機で矢野監督が代打に抜てきしたのは今季無安打の小野寺だ。起用に燃えた24歳が坂本の3球目を左翼スタンドに放り込んだ瞬間、待望の白星が一気に近づいたかに見えたが…。

 2番手の馬場が誤算で5回に再逆転を許すと、最後は5―7で迎えた6回のDeNA攻撃中に降雨コールドゲーム。まだ猛虎には3回の攻撃チャンスを残していたが、試合中盤から雨脚が強まり、投手がマウンドの土に足を取られる状態では観念するしかなかった。

 「勝ち(試合)の最後の6、7、8回やったらだいぶん形は決まり出してきたけど、そこまでの形がまだどうしても…。もう一人、もう一人というところがね。こういう結果になった。俺も受け止めなあかん。もちろん、俺も歯がゆいよ」

 過去の阪神で代打満塁本塁打は16本出ており、16戦全勝だった。17本目はムードメーカー的存在の小野寺の一発で、しかも逆転弾だった。それでも勝てない。指揮官は「もちろん代打で打つのは簡単じゃない。甘い球だと思うけど、それをしっかり仕留めたのも立派」とねぎらったが、声には力がなかった。

 小野寺以外にも、スタメンに抜てきした熊谷、山本がそろって活躍。チーム状態がいい時なら、手応え十分の快勝になっていても不思議のない試合だ。それが、実際に残ったのはまたしても負のデータばかり。敵地では開幕から12戦全敗で、4月の月間負け越しも決定。かつては「横浜銀行」とも言われたお得意さま、そして横浜スタジアムでの3連戦全敗は07年以来、15年ぶりの屈辱となった。

 「(小野寺)暖の本塁打があったけど、なかなか一本、最後の点を取るところで出ないというか打線のつながりが見えない」

 この3連戦は初戦が4点リードからの4―5の逆転負け。2戦目が0―1の延長サヨナラ負け。そしてこの日が降雨コールドでの2点差負け…。目の前にぶら下がっているように見える白星に、どうしても手が届かない。(山添 晴治)

 ○…阪神は今季3度目の4連敗。4月は3勝13敗1分けとなり、8試合を残して月間負け越しが決まった。ビジターでは開幕から12連敗。開幕からに限らずビジター12連敗は99年9月以来23年ぶり。5位のDeNAが勝率5割に復帰したため、阪神はリーグの借金を丸抱えとなったが、これは今月11日以来。

 ○…DeNA戦の敵地3連戦全敗は、11年5月6~8日(横浜、新潟)以来。横浜スタジアムのみでは07年9月24~26日以来15年ぶり。

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