楽天・小深田、満塁一掃V打 コロナから回復、11戦ぶり先発でお立ち台「凄くうれしいです」

[ 2022年4月22日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天8―5日本ハム ( 2022年4月21日    楽天生命 )

<楽・日>3回、小深田は逆転の3点適時二塁打を放つ(撮影・沢田 明徳)
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 2点を追う3回1死満塁、相手の立野は制球を乱し、カウント3―0となった。それでも楽天・小深田に四球狙いの選択肢はない。「絶対に打つ」と決めていた。4球目はストライクを取られたが、5球目の直球を振り抜き、右翼フェンス最上部で跳ねる走者一掃の逆転3点二塁打。あと数十センチで満塁弾という一打が決勝点となった。

 「去年一回もヒーローになれなかったので、凄くうれしいです」

 新人だった20年は8月に2度あったお立ち台だが昨季は0回。1試合3打点も20年9月13日の日本ハム戦以来2年ぶりだ。コロナ感染から回復し3月31日以来11試合ぶりのスタメンで輝きを放った。

 昨季終盤、山崎に遊撃の定位置を奪われた。今春から2人で激しく争い、開幕戦は本職ではない中堅で出場。その直後、3月31日の新型コロナウイルスの検査で陽性判定を受けて離脱した。せきなどの症状はあったが回復後、まずは1軍の中継を眺めた。自らに焦らぬように言い聞かせ、16日に1軍復帰。この日は打率1割台と不振の山崎に代わり、遊撃で先発した。「出られるならどこでもやるけど遊撃で出たい気持ちはある」。正直な思いをプレーで体現した。

 兵庫県佐用町の実家は理髪店を営む。オフにかけてもらったパーマも落ちてきた。「シーズン中はなかなか行くのは厳しいので。でも一つ、いい報告ができたと思います」。首位を走るチームはリーグ最少16試合ながらトップの74得点。そんな好調な打線の中でも存在感を見せている。オフに再びパーマを頼む時は、いい報告が積み上がっているはずだ。(後藤 茂樹)

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2022年4月22日のニュース