“レオキラー”千賀が呼んだ 強すぎソフトB開幕11戦10勝 藤本監督最敬礼「さすがはエース」

[ 2022年4月9日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク8ー1西武 ( 2022年4月8日    ベルーナD )

<西・ソ>6回、味方の好守に笑顔を見せる千賀(撮影・尾崎 有希)
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 ソフトバンクは8日、西武に8―1で勝ち12球団最速で今季10勝目に到達した。千賀滉大投手(29)が7回3安打1失点で今季2勝目。昨季も西武に3戦3勝の右腕がキラーぶりを発揮した。打線も柳田と栗原を故障で欠きながら、牧原大成内野手(29)の右越え1号2ランなど今季最多13安打で8得点と、力強い援護を見せた。連勝で貯金は9。勢いは止まる気配がない。

 “ガルル”と百獣の王が攻める気満々でも、千賀は右腕で黙らせる。まさにレオキラー。昨季は西武戦で3戦3勝。今季も相性の良さは健在だ。4点差の7回1死から呉念庭をフォーク、柘植をスライダーで連続で見逃し三振に仕留め任務は終了。涼しい顔で、今季2勝目を挙げた。

 「先制点をもらって追いつかれたり、自分として情けない投球になりました。野手の皆さんのおかげで何とか7回まで投げることができた」。自身に納得せず感謝を優先した。

 内野ゴロ3つで終えた6回以外は毎回の7三振。得点圏でも動じない。1―0の3回。四球で出した走者を1死一、三塁での二ゴロ野選で生還を許したが、4回先頭から連続四球後は栗山をカットボールで投ゴロ併殺、呉念庭を158キロ直球で空振り三振。5回先頭に二塁打を浴びた後の1死三塁では、いずれも156キロ直球で岸を二ゴロ、オグレディを空振り三振に斬った。

 慣れた手つきだ。これで昨季からの西武戦は4試合で計27回2/3を投げ防御率は0・98。わずか3失点で27個の三振を奪っている。レオ戦で抜群の安定感を誇る理由は、強力な獅子打線への敬意がある。「意識というか単純に、この打線が今は(主力が)足りないけど強い打線なので、改めて気持ちを入れないといけないという気でマウンドに上がれている」

 千賀からマウンドを引き継いだリリーフ3投手は無失点。野手は今季最多得点と最多安打を更新。打って良し、守って良しだ。好バランスの鷹は、これで両リーグ最速で10勝に一番乗り。貯金9とウハウハだ。藤本監督は「途中怪しくてもゼロに抑える。さすがはエース」と獅子狩りの右腕を称えつつも気を引き締める。「(10勝?)そこは考えてない。一試合一試合、大事に勝ちつなげていくだけ」。ヒゲの指揮官は、実に手堅い。(井上 満夫)

 《新人監督初の11戦10勝》ソフトバンクが10勝1敗とし、14年以来の両リーグ10勝一番乗り。開幕11試合目までに10勝到達は02年の阪神(11試合目)以来史上11度目。新人監督では初めてだ。また、ソフトバンクでは南海時代の48年に11試合目、55年に10試合目で到達して以来67年ぶり3度目。過去2度はいずれも優勝している。

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