ソフトB・球打 “千賀ロード”歩む!小川3軍監督「3軍でも投げるのは5月になるかも」まずは体力強化へ

[ 2021年12月10日 05:30 ]

5月までは実戦を封印する予定のソフトバンク・風間

 じっくり、飛ばさず――。ソフトバンクが宮崎と筑後で行う来春キャンプで、筑後のC組(3軍)で参加するドラフト1位・風間球打(きゅうた)投手(18=ノースアジア大明桜)が、実戦登板は早くても5月になることが9日までに分かった。小川史3軍監督(61)が明かした。11年育成ドラフト1位で入団した千賀滉大投手(28)も同様だった。当時の千賀も担当した小川監督は右腕に“千賀ロード”を歩ませる。

 世代最速157キロの本格右腕、風間を小川3軍監督は冷静に見ていた。「まだイメージはない。素材がいいとは聞いているけどね」と慌てない。実はモデルケースがある。11年発足の3軍初代指揮官は小川監督だった。初代メンバーには育成1位で入団した千賀もいた。小川監督は今の球打を、18歳当時の千賀と重ね合わせる。

 「3軍でも投げるのは5月になるかも。千賀なんかも結局、そんな感じで行ったから。確かブルペンに入ってはいたがゲームでは投げてない。無理させず、もう大事にね。それまでは体力(強化)中心にやって行こうかと」

 千賀は翌12年に支配下登録を勝ち取り、球界を代表する剛腕に成長した。球打も来春キャンプから、同じ方針で育てる。こちらも右の剛腕だった新任の中田賢一3軍投手コーチは、バランスを重視する。

 「徹底して、走らせるとかはしないですね。まずは投手としてのタイプを見てラン、ウエート、瞬発系と投手としての総合力を付けさせていきたいです」

 すでに球団は、春季キャンプはダイエーからソフトバンクになってから初の分離キャンプになることを発表している。A組とB組が宮崎。風間ら高卒新人、中南米の若手新外国人を含む育成選手のC組とリハビリ組が筑後で開幕に備える。「初めてのことがいっぱいあってさ」と小川監督は苦笑するが右腕育成プランは12年も成功例がある。11年高卒ドラフト1位入団の武田翔太だ。

 「武田の1年目も、しばらく投げさせなかった。韓国遠征で投げさせたのをよく覚えているよ。“3軍にあんな投手がいるのか!”と現地で言われたよ」

 5月末の韓国遠征で自己最速を154キロまで更新し入団1年目で1軍デビューし11試合を投げた。「同じドラフト1位だしね。そりゃ、やはり、スケールの大きい投手になってほしいよね」と期待を寄せた。

 1軍の藤本博史監督も「ケガさせたら元も子もないので、じっくり」と、以前から風間の育成方針を語っている。球打も実戦登板は、早くても5月からになりそうだ。

 ◇風間 球打(かざま・きゅうた)2003年(平15)10月11日生まれ、山梨県甲州市出身の18歳。小1から野球を始め、塩山中では笛吹ボーイズでプレー。ノースアジア大明桜では1年春からベンチ入り。今夏の秋田大会で最速157キロをマーク。甲子園では2回戦で明徳義塾に敗れた。今秋ドラフト会議でソフトバンクが単独の1位指名し契約金1億円プラス出来高払い、年俸1100万円で入団に合意。背番号は「1」。1メートル83、84キロ。右投げ左打ち。

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