準Vに胸張れ、Honda熊本 ビッグインパクト残した9回の猛攻 渡辺監督「最後に意地を」

[ 2021年12月10日 05:30 ]

第92回都市対抗野球大会決勝   Honda熊本5ー6東京ガス ( 2021年12月9日    東京D )

毎日新聞の丸山昌宏社長(右)から久慈賞を授与される大津町(Honda熊本)の片山雄貴投手
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 あと1点及ばずの準優勝。初Vは逸したが、Honda熊本は驚異的な粘りで東京ドームにインパクトを残した。

 4点を追う9回。2死一、二塁で途中出場の8番・丸山がレフト中段に運ぶ3ランで1点差に迫った。熊本出身の右打者は「(地元からも)応援してくれていたので、打てて良かった」と胸を張った。連打でなお2死一、二塁と逆転の走者も出したが、2番・中島が空振り三振に倒れ、チーム悲願の初優勝と、1954年の八幡製鉄以来となる九州勢の頂点は来年以降に持ち越しとなった。渡辺正健監督は「力負けだが、最後に意地を見せてくれた。よくやったと思う」とねぎらった。

 先発した横川が初回2/3でKOされる苦しい立ち上がり。4回にも2点を失う劣勢だったが、1回戦から4試合連続1点差勝利で勝ち上がってきたチームは最後まで粘った。

 2002年に準優勝したとき、コーチだった渡辺監督は「レギュラーが固定されていたが、(今年は)選手層の厚さがある。誰が出ても試合になる」と手応えを持っていた。8回に今大会初スタメンの9番・和田が追撃の本塁打。最終回に3ランを放った丸山は途中出場で結果を出した。

 準決勝で片山が完投した以外は全て継投だった。決勝では復調を期待した先発の横川が結果を出せず、渡辺監督は「長いイニングを投げる先発をつくることが課題」と痛感した。

 それでも19年ぶりの決勝進出は誇れる結果だ。指揮官は「次はもう少し短く、できれば来年(決勝に)来れる取り組みをしないといけない」と語った。(杉浦 友樹)

 ○…準決勝で完投したHonda熊本の片山は6回途中から登板し、1安打無失点の好投。久慈賞を獲得した。18年にHonda鈴鹿から加入した右腕は「まさか(個人賞を)獲得できるとは思わなかった。うれしい反面(優勝できなくて)悔しい」と話した。来年に向け「一人、一人が持っているものを1ミリでも変えればチャンスは来ると思う」と前を向いた。

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