ソフトバンク・レイ 先発ローテ入り見えた、初回被弾も2回以降立ち直る

[ 2021年6月4日 05:30 ]

交流戦   ソフトバンク3―4DeNA ( 2021年6月3日    横浜 )

<D・ソ>初回3失点を許しベンチに引き揚げるレイ(撮影・久冨木 修)
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 ソフトバンクはDeNAに敗れ、引き分けを挟んで3連敗となり首位から陥落した。同カードは12年ぶりの負け越し。それでも収穫はあった。新外国人コリン・レイ投手(30)は来日初登板初先発で6回4安打3失点と、上々のデビュー。初回、オースティンに痛恨の3ランを浴びたが、2回以降は立ち直りテンポ良く抑えた。先発ローテーションとしてメドが立った。

 来日14球目。レイの反省点は、1球だけだった。初回1死一、二塁。打席には米3球団でプレーしたメジャー通算8勝右腕が唯一、対戦経験のあるオースティン。初球のツーシームをファウルされ、甲斐は再びツーシームを要求した。内角膝元にミットを構えたが、外角高めに浮いて移籍後初被弾となる先制の3点本塁打を浴びた。

 「初回はすごく興奮して落ち着いて投げることができなかった。でも、2回以降は気持ちも球もうまくコントロールすることができ、いい投球ができた」

 立ち上がりの3失点が悔やまれるが、2回先頭で内野安打を許して以降、6回まで16人連続無安打で終えた。

 デビュー戦は74球、4安打3失点、5三振。QS(クオリティースタート=6回以上で自責点3以内)をクリアした。ウエスタン・リーグでは2戦2敗、防御率6点台だった。数字だけを見れば不安な点もあったが、工藤監督は制球力を評価し1軍に呼んだ。にらんだ通りのデビュー戦のマウンドに合格点を与え、先発ローテーション入りを明言した。

 「ナイスピッチングだと僕は思います。でしょ?(次も)必ずあります。打順の巡りで替えたが、まだ行けたし、初回(の失点)だけですし。持っている球で緩急もつけてインサイドも投げていた」

 コロナ下で来日が遅れ、実戦は3試合目。さらに慣れていけば、伸びしろも期待できる。1メートル96の長身から投げ下ろす。この日の直球の最速は151キロ。ナックルカーブ、チェンジアップ、カットボール、ツーシームで狙いを絞らせなかった。

 ただ、チームは2番手の泉が勝ち越しを許して引き分けを挟み3連敗。5月21日以来の2位転落となった。DeNAには2012年に1敗1分けした2連戦以来、9年ぶりのカード負け越しだ。

 それでもレイという好材料を得た指揮官は動じず、慌てない。「交流戦だけがシーズンではないでしょ。半分残っていますし、常に勝ち越せば取り戻せる」。今日からセ・リーグ首位の阪神と戦う。交流戦の半分を終え2勝5敗2分け。この5敗は全て2点差以内の惜敗だ。きっかけ一つで反攻できる。

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2021年6月4日のニュース