広島・小園 降雨ノーゲームに光射した プロ初二塁スタメンで復帰即安打「準備はしっかりしてきた」

[ 2021年6月4日 05:30 ]

交流戦   広島ー日本ハム(ノーゲーム) ( 2021年6月3日    マツダ )

<広・日(3)ノーゲーム>3回、R・ロドリゲスの三ゴロで二塁転送されたボールを一塁に投げる小園(撮影・奥 調)
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 広島・小園海斗内野手(20)は3日、1軍昇格即日から「6番二塁」でスタメン起用され、全開をアピールした。4回表で降雨ノーゲームとなった日本ハム戦では、1打席目に中前打。プロ入り後初の二塁守備も無難にこなした。新型コロナウイルスの陽性判定から2軍戦2試合を経て復帰。負傷離脱していた正捕手の会沢も再昇格し、チーム浮上への戦力が整い始めた。

 やはり、小園のハツラツさはチームに欠かせない。「練習はしっかりやってきた。2軍でも打席に立たせていただいた。違和感もなく変わらずプレーすることができた」。復帰1打席目は1―3の2回無死一塁。金子の初球のシュートを中前に運び、直後の安部の左犠飛につなげた。

 遊撃の定位置をつかみかけていた中、5月17日に新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱した。自宅療養期間に可能だった練習は素振り程度。同28日に隔離期間を終えると、マシン打撃や内野ノックなどを急ピッチでこなした。今月1日のウエスタン・リーグ中日戦で実戦復帰し、2試合連続でフル出場。2軍戦2試合のみでの昇格は、首脳陣からの期待の表れでもある。

 昇格即日から「6番二塁」で先発し、プロ初の二塁守備に就いた。2回無死一、二塁では、正面のゴロをさばいて4―6―3の併殺を完成。二塁は2軍でも今季1試合しか経験していなかった中、遊撃用のグラブで難なく対応した。

 「いつもと違ったけど、やったことがないわけではない。どこでも守れるように準備はしっかりしてきた。初めてのわりにはできたのかなと思います」

 コロナ禍に見舞われたチームは、徐々に戦力が整い始めた。菊池涼が2日に昇格。鈴木誠は、2軍戦で実戦復帰して早期の昇格を見据えている。さらに、負傷離脱していた会沢も戻ってきた。緊急昇格してアピールを続けてきた中村奨、林、宇草らには勢いがあるだけに、主力と若手の力が融合すれば、新たな打線の形が見えてくるかもしれない。

 復帰初日から全開をアピールした小園に、佐々岡監督は「小園も(5番で先発した)林も今がチャンス。しっかり振っているところを見ると成長している」と目を細めた。コロナに足止めされようと、小園の勢いは失われていない。(河合 洋介)

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2021年6月4日のニュース