阪神・佐藤輝 大山と2度目アベック弾!甲子園早くも5発 新人では田淵&岡田以来

[ 2021年6月4日 05:30 ]

交流戦   阪神3-7オリックス ( 2021年6月4日    甲子園 )

<神・オ(3)>2回無死、佐藤輝は右中間にソロ本塁打を放ちZポーズ(撮影・後藤 大輝)
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 阪神・佐藤輝明内野手(22)が3日のオリックス戦で5試合ぶりの14号ソロを右中間席へ放ち、10年長野(巨人、現広島)と並ぶ新人最多、18試合制になった15年以降では球団最多の交流戦4本塁打へ伸ばした。甲子園球場では早くも5発目で、球団新人では69年田淵幸一、80年岡田彰布に続く3人目。大山悠輔内野手(26)との2度目の“OS弾”は実らず、3点優勢からの逆転敗戦で関西ダービーは19年に続いて負け越した。

 佐藤輝がアーチをかけるたびに、何かの記録が掘り起こされる。3―0からの痛恨の逆転負けでも、7022人の観衆は、豪快弾を目撃したことだけでも甲子園に足を運んだ価値があったはずだ。

 「打ったのはカーブ。甲子園でホームランを打ったのも久しぶりだったんで、ファンのみなさんの前で打つことができて良かったです」

 先輩・大山の2ランで幸先良く先制後、2回先頭で迎えた第1打席。山崎福の3球目カーブに泳がされそうになりながらも我慢し、しっかりとバットに乗せた。悪天候で浜風とは逆方向に吹いていた雨風に乗った打球は、グングン伸びてバックスクリーン右へと着弾。打球速度171キロ、飛距離130メートルはいずれも先輩を上回る特大弾だった。

 「速い球を待ちながら、しっかり遅い球についていけた。昨日は同じようにカーブにやられていたんですけど、今日は打つことができて良かったです」

 交流戦では、衝撃的な1試合3発をマークした5月28日西武戦以来の4本目。半分の9試合を消化した時点で、早くも10年長野の新人最多記録に並んだ。それだけではない。4本塁打は、交流戦が現行の18試合制になった15年以降では阪神の全選手で最多。さらに球団新人の14本塁打は歴代単独3位と、次から次へとメモリアルな一発を放っている。

 空砲にはなったが、大山との「アベック弾」は4月15日広島戦以来2度目。矢野監督は昨年11月に佐藤輝が仮契約を結んだ際に「大山とホームラン王争いをしてもらいたい」と話したことがある。当時は「いずれは…」というニュアンスだったが、すでに現実的な希望になりつつある。

 きょう4日からは甲子園で難敵・ソフトバンクを迎え撃つ。佐藤輝は「対戦相手も変わりますし、目の前の試合に集中して、点をたくさん取れるように頑張ります」と気合を入れ直した。次のターゲットは交流戦の新人記録更新の5本目か。今後も積み重ねるであろう数々の記録より、チームの勝利に飢えている。(山添 晴治)

 ○…交流戦4本塁打は新人では10年(24試合制)の長野(巨)に並ぶ最多記録。阪神選手全体でも18試合制の15年以降では15年ゴメス、福留、19年梅野の3本を抜いて単独トップとなった。なお15年以降の交流戦最多は15年畠山(ヤ)と17年ゲレーロ(中)の9本がある。

 ○…佐藤輝(神)が2回、山崎福から右中間へ14号ソロ。阪神新人選手の14本塁打は69年田淵幸一22本、80年岡田彰布18本に次ぎ、48年別当薫の13本を上回る単独3位となった。また甲子園で5本目は、2リーグ制以降では田淵の12本に次いで、岡田に並ぶ3人目、2位。両翼のラッキーゾーンが撤去された92年以降では初到達だ。

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