【ヤクルト石川に聞く】20年連続勝利の原動力は「家族」 妻と息子2人に感謝「1年でも長くやりたい」

[ 2021年6月4日 22:15 ]

交流戦   ヤクルト10ー1西武 ( 2021年6月4日    神宮 )

<ヤ・西>今季初勝利の石川(左)はつば九郎と笑顔でガッツポーズ(撮影・村上 大輔)
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 ヤクルトは5回途中降雨コールドで西武を10―1と下し、連敗を2で止めた。先発の石川雅規投手(41)は5回3安打1失点の“完投”で今季初白星。大卒初の入団から20年連続勝利、球団記録更新となる41歳4カ月での白星を手にした。

 試合後の一問一答は以下の通り。

 ――記録について
 「一人で勝てる数字じゃない。何とか目の前の1勝を勝ち取るんだという思いでやってきた。僕にとっても大きな1勝になった」

 ――いつもと違う気持ちは。
 「ファームでは、いつ声を掛けてもらっても良いように準備してきた。それをいかに神宮のマウンドに出せるかだと思っていた。きょうは自分らしいピッチングができたと思う」

 ――次への抱負は。
 「きょうは何とかチームに勝利を持ってくることができたが、次また投げる機会があれば、チームに勝利を持ってこれるピッチングをしたい」

 ――この20年目は特別な勝利だったか?
 「今年は、開幕ローテに入ることができずに自分自身、ファームでいろいろなことを考えながら、いろいろな試行錯誤しながらのなかでのきょうの1勝いうのは、すごく一番思いがある、1勝なのかなと思いますね、きょうの勝利というのは」

 ――はまったことは?
 「正直何が正解か、答えがないんですよ。その中で自分がいいと思うことを試したり。ファームに若い選手がいるし、ベテランでも頑張っている選手がいるので、そういう人たちといろいろ話しながら参考にしつつ、いまだになにが正解かわからずやっているので、これからも模索しながら、つぎの登板に向けてやっていくしかないと思っています」

 ――200勝に向けて。
 「きょうの勝利は一番喜んでくれているのは家族だと思う。まずは、まだ1勝ですけど、僕にとっても家族にとっても、ものすごい大きな1勝だと思うので、また投げる機会がいただけるのならば、しっかり調整してチームに勝利を持って来られるような投球をしたいと思います」

 ――球団最年長での勝利。まだまだやれるという気持ちを新たにした?
 「やれるというか、ユニホームを着ている以上、1軍でしっかりと戦力になることが大事。まだまだやれるというか、気持ちはまだまだ、ありますけど、やりたいからとやれる世界じゃない。そこはしっかりとした結果を出さないといけないと思っているので、シーズンまだ半分終わっていないので、なんとかしがみついて頑張って生きたいと思っています」

 ――雨の中のピッチング。気をつけたことは?
 「やはり雨だとグラウンド状況だったりとか、ゴロのヒットが抜けやすいというのがあったりするんですけど、僕自身、ゴロで打ち取る投手なので、そこはゴロで抜けたらしょうが無いという気持ちで目の前の打者1人1人という気持ちですね。あんまり余計なことを考えている暇がなかったので、まずは目の前のイニングの先頭をしっかりと取るというふうにシンプルに考えていました」

 ――積み重ねる大変さは年々感じるか。
 「やっぱり好きでできる仕事じゃないし、ユニホームを着て野球ができている幸せというのは、年々すごく感じますし、特にコロナ禍、昨年からのこういう状況の中で、それでも野球をやらせてもらっているありがたさはすごく感じているので、目の前の試合に必死にやってきた結果がいま20年目なので、まだ振り返るのはあれかなと思いますけど、毎日できる限りのことを必死でやるのが大事なのかなと思います」

 ――周りの選手がユニホームを脱いでも、続ける意味は。
 「やっぱり自分自身の気持ちがまだまだ折れていないところがある。ファームでも若い選手がいますけど、僕自身、坂口、雄平ベテラン勢がしっかりとした準備で、いろいろ試行錯誤している姿を一緒に見つつ、いろいろやっていたので、彼らにとっても勇気づけられる勝利になったらなと思います」

 ――高津監督への思いは。
 「高津監督に対しての思いは僕自身、強い思いがある。監督の笑顔が見たいですし、何とか勝利を持ってこれる投球をしたいと常々思っていて、なかなか1軍で投げる機会がなくて、自分自身もどかしい思いがあったんですけど、そのなかできょうの勝利というのは、自分自身もひとつ次につながるステップかなと思います」

 ――一番の原動力は。
 「今年はファームが長かったぶん、家族と過ごす時間がすごく長くて。妻と息子二人が一番のファンなので、その声援はすごく大きかったですし、時には、ケツをたたいてもらいながら、きょうの勝利も家のテレビの前ですごく応援してくれていると思うので、まだまだ父ちゃん、1年でも長くやりたいぞ、って気持ちを、何とか1軍のマウンドに立っている姿を見せたいという思いが強いですね」

 ――家族からの激励で感じたことは
 「ファームの時間が長い中で、息子が二人いて、お兄ちゃん高校1年で、下が中一だが、野球を見たいのにあんまり見ないようにしているところも合ったりしたので、そこは悪いなと思いながら。僕は携帯でみたりはしているんですけど(笑)。そういう中で、息子2人も大きくなって来ているなかで、そういう姿を何とか1軍で見せたい思いがあった。妻も応援してくれているし、きょうは何とか勝てて良かった」

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