日大の152キロ右腕・赤星優志は山崎康晃2世 スカウト絶賛「強さと器用さを兼ね備えた投手」

[ 2021年5月25日 14:58 ]

東都大学野球2部・第5週第1日   日大1―0専大 ( 2021年5月25日    等々力 )

<東都大学野球2部 日大・専大>完封勝利でスカウトから絶賛された赤星
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 東都大学野球2部の春季リーグ戦が行われ、2位・日大(4勝1敗3分)が1位・専大(5勝1敗2分)を1―0で下した。今秋のドラフト候補に挙がる最速152キロ右腕・赤星優志投手(4年・日大鶴ケ丘)は5安打6奪三振で完封勝利を挙げ、あす行われる専大との最終戦に弾みをつけた。

 6球団スカウトが視察する前で圧巻の投球を披露した。自己最速タイの152キロを計測した直球に110キロ台のカーブで緩急をつけ、ツーシーム、カットボールなど多彩な変化球を織り交ぜた。

 「初回から1点もやれないという気持ちで入れたのが良かった。変化球を低めに集めて、ゴロを打たせることができた」

 昨秋のリーグ戦は最終戦の専大戦に先発するも、5回途中を5失点で1部昇格を逃し「今年こそ、絶対勝って去年の借りを返せるようにと投げた」と気迫に満ちていた。

 一番の成長点はスタミナだ。初回に150キロを2度計測するなど序盤からエンジン全開だったが、8回に152キロを計測。終盤になっても疲れを見せなかった。

 冬の練習期間は1度のブルペン投球で、約200球を投げ込んでスタミナを強化し「去年だったらスタミナを気にして、全力を出し切れないところがあった。今年は初回からどんどんいける」と胸を張る。

 8回の投球は「9回の攻撃につながる投球がしたいと思った」と意味を込めてギアを上げた。今年から指揮を執る片岡昭吾監督はエースの快投に「気合いが入っていた。勝つ投球をしてくれた」と称えた。

 6球団スカウトが視察。ヤクルトの橿渕聡スカウトグループデスクは「右打者の内角を直球とツーシームで突くことができ、外角にはカットボールを投げ、横にゆさぶる投球ができていた。強さと器用さを兼ね備えた投手。威力ある直球とツーシームで攻める投球ができるという点で大学時代の山崎康晃(DeNA)がタイプ的に似ている。初めて見たが、常にこの投球ならば凄い投手」と高評価を与えた。

 9回まで投げ、102球を投じたが「あすも厳しい試合になる。任せられた所でベストな投球ができるように準備したい」と最終戦に闘志を燃やす。

 今春には「絶対的なエースになりたい」と抱負を語った右腕。今やチームを背負う大黒柱だ。(柳内 遼平)

◇赤星 優志(あかほし・ゆうじ)1999年(平11)7月2日生まれ、東京都出身の21歳。小1で野球を始め、三宿中時代は軟式の上馬シニア野球クラブに所属。日大鶴ケ丘では1年秋からベンチ入りし、甲子園は出場なし。日大では1年秋からベンチ入り。1メートル76、80キロ。右投げ右打ち。

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