ロッテ・佐々木朗希が甲子園で投げる!25日開幕交流戦 大船渡でかなわなかった夢、阪神戦27日先発へ

[ 2021年5月25日 05:30 ]

ロッテの佐々木朗希
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 「日本生命セ・パ交流戦」は、25日に開幕する。昨季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、2年ぶりの開催。ロッテの高卒2年目右腕・佐々木朗希投手(19)は27日の阪神戦(甲子園)に先発し、プロ初勝利を狙う。大船渡3年時の夏に岩手大会決勝で登板を回避。出場できなかった甲子園のマウンドに初めて立ち、ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)と激突する。

 細心の注意を払いながら、佐々木朗のコンディションを見守ってきた井口監督が「GOサイン」を出した。デビュー戦から中10日となる27日の阪神戦。念願だった聖地である。

 「一応、甲子園で先発させることを考えています。甲子園で投げるという思いは、いろいろとあるんじゃないかな」。最速163キロを誇る「令和の怪物」が大船渡時代に出場できなかった夢舞台。3年夏は岩手大会決勝まで進みながら故障防止を理由に登板回避した。佐々木朗は「甲子園は素晴らしい場所だけど、目指して頑張る過程に意義がある」と話したことがある。高校生活を「99点」と自己採点した上で「残りの1点はやっぱり最後に(甲子園に)行けなかったこと」とも言った。プロに入ってから体づくりに専念し、迎えた2年目。甲子園は努力の成果を示すのに最適な場所ともいえる。

 初登板した16日の西武戦では5回4失点。勝利投手の権利を得ながら引き分けに終わったが、プロ入り最多の107球を投げ、直球は平均で151キロを計測。井口監督も「本人なりにも手応えをつかんだと思う」と言う。

 首脳陣は疲労を取ることを優先させつつ、交流戦でDH制のない敵地で先発させることを視野に入れ、佐々木朗にバント練習をさせて準備を進めてきた。指揮官は「100球ちょっと投げられることも分かった。次もそのあたりがメド」と5回以上を期待している。

 セ・リーグ首位を走る阪神打線にも怪物がいる。指揮官が「いい打撃をしている」と警戒する主砲の佐藤輝だ。新人ながら既に10本塁打をマークしており、佐々木朗との「怪物対決」は注目を集める。19歳がこの勝負を制することができれば、プロ初勝利も近づいてくる。(横市 勇)

 《疲労考慮で出場回避》☆19年夏の岩手大会決勝 大船渡のエース佐々木朗は花巻東との決勝戦で先発を回避。4番打者としても出場せず2―12で敗れ、35年ぶり2度目の甲子園出場はならなかった。国保陽平監督は前日の準決勝で129球を投げた疲労を考慮し、故障防止を理由に欠場を決断した。

 試合後、佐々木朗は「監督の判断なのでしようがない。負けてしまったけど、みんな頑張ってくれた。苦しいこと、つらいこと、この仲間だから乗り越えられた。大船渡で良かった」と気丈に話した。

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