田沢純一 独立リーグBC埼玉入団「日本の皆さまに応援してもらえるよう頑張る」

[ 2020年7月14日 05:30 ]

ユニホーム姿でポーズを決める田沢(撮影・河野 光希)
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 レッドソックスなどで活躍し、独立リーグのルートインBCリーグ埼玉と入団合意した田沢純一投手(34=前レッズ)が13日、埼玉県熊谷市内で記者会見に臨んだ。背番号はレ軍で世界一に輝いた13年と同じ「36」に決定。日本のプロ野球を経ずにメジャーへ移籍して実績を残した異色右腕が、新天地での再出発を誓った。

 日本投手3位のメジャー通算388試合登板を誇るリリーフ右腕が、すがすがしい表情で抱負を口にした。

 「残りの野球人生が短いのも自分で分かっている。マイナーリーグも(コロナ禍で今季の試合が)なくなったりしている。オファーをもらえて素直にうれしかった」。神奈川生まれ神奈川育ち。22歳で渡米し「(日本では)僕はずっと神奈川から出ることがなくて。初めて出るのが埼玉なんだな、と。逆に楽しみにしています」と語った。今月中にチームに合流する見込みだ。

 背番号は「36」。レッドソックス入団当初は「63」だったが、世界一に輝いた13年には「36」で自己最多の71試合に登板し、抑えの上原浩治とともにワールドシリーズ制覇にも貢献した。「一番つけた日数が長かったので」と、かつての輝きを取り戻す。「いろいろなところで投げて、いろいろなところで評価してもらいたい。このチームで貢献することが大事」と強調した。

 今後のメジャー復帰は現状で「考えていない」という。社会人野球から直接メジャー移籍したことで2年間、禁止されるNPB入りには「いろいろなものがあり、難しいのかな。そこは今シーズンが終わってから」と話すにとどめた。自身についてこのルールには「従わないといけない」とした上で、後に続く選手のため「少しでもそういうルールがなくなってくれれば、という気持ちは個人的にはあります」と訴えた。

 「日本の皆さまに応援してもらえるように頑張りたい」。米国での11年間での経験を、埼玉のマウンドで体現する。 (伊藤 幸男)

 ≪議案に挙がらず≫この日に都内で行われたプロ野球のオーナー会議では、いわゆる「田沢ルール」については議案に挙がらなかった。議長のDeNA・南場智子オーナーは「本日の議案には全く入っていない。今後の議論になっていこうかと、個人的には思っている」と話した。

 ◆田沢 純一(たざわ・じゅんいち)1986年(昭61)6月6日生まれ、神奈川県出身の34歳。横浜商大高から新日本石油ENEOS(現ENEOS)を経て08年にレッドソックスと契約。17年からはマーリンズ、エンゼルスなどでプレー。昨年8月にレッズとマイナー契約を結んだが、今年3月に自由契約となった。メジャー通算388試合で21勝26敗4セーブ89ホールド、防御率4.12。右投げ右打ち。

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