中畑清氏 「適材適所」で下克上起こすヤクルト・高津采配

[ 2020年7月14日 08:00 ]

中畑清氏
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 【キヨシスタイル】今年のセ・リーグは最後の最後まで気が抜けない。そろいもそろって抑えが不安なんだ。まだ20試合前後しか消化してないのに、開幕時の抑えが3人も登録抹消されている。

 唯一開幕から順調にセーブを重ねていた巨人・デラロサが5日の中日戦で左脇腹を肉離れして離脱。阪神・藤川、広島・スコットは抑え失敗が続いて2軍で再調整だ。

 1軍に残っていても中日・岡田は四球連発でR・マルティネスに取って代わられ、5セーブを挙げているDeNA・山崎も6月27日の阪神戦でサンズに逆転3ランを浴びるなど毎試合ヒットを打たれている。
 コロナ禍で3カ月遅れて6月19日開幕。それぞれ10、11試合の練習試合をしたけど、不十分だったんだろうね。心配された準備不足がそのまま出ている。

 巨人は開幕4連勝と快調に飛び出しながらデラロサが離脱したとたんに4連敗。代わって首位に立ったのがヤクルトだ。どこも手探り状態の「勝利の方程式」がいち早く見えてきてるんだよね。

 抑えの石山は6月26日の巨人戦で重信に逆転2ランを許したけど、7月に入って1勝4セーブ。走者を出しながらのセーブだけど、真っすぐの力が戻ってきている。

 その石山を刺激しているのがリーグ最多の6ホールドをマークしている2年目の清水だ。10試合11回1/3を無失点。7試合で1勝1ホールドの寺島もいい。この4年目左腕は10回1/3を3失点ながら自責0を続けている。

 高津監督は、ともにドラフト1位の2人を2軍監督だった去年から見てきた。性格も含めて能力を見極めた上で「適材適所」で起用。彼らの力を引き出し、弱いと思われていた投手陣をまかなっているんだ。

 就任1年目とは思えない高津采配。野手の使い方にもぶれない雰囲気を感じる。7月に入って5番に抜てきした西浦、山崎が活躍。すでに5本塁打の西浦はともかく、バレンティンが抜けた大砲のスポットに小兵を入れる発想は驚きだよ。

 実は、開幕前の順位予想でヤクルトを6位にした。ルーキー奥川を含め投手陣を整備する年になると思ってね。そんな予想を見事に覆してくれそうな気配。下克上、大歓迎だよ。 (スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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