巨人 神戸でひと足お先にファン動員 舞台裏支えた読売新聞社・山田氏「無事に開催できてホッとした」

[ 2020年7月14日 05:30 ]

検温が行われる入場ゲートで問題がないか確認する山田氏(左)
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 巨人が今季初めて観客を入れて開催した、ほっともっとフィールド神戸でのヤクルト3連戦。10日は雨天中止となったが、11、12日で試合を実施した。球団はファンの安全のため新型コロナ感染防止を徹底し、新しい応援様式を推奨。運営の舞台裏を支えた一人、読売新聞東京本社事業局野球事業部の山田正敏氏(39)の3日間に迫った。(田中 健人)

 2月24日の那覇での広島とのオープン戦以来、約5カ月半ぶりにファンを球場に迎えた3日間。山田氏は「無事に2試合、開催できてホッとした。熱烈なファンの姿を見て、これからもっと楽しんでもらいたいと気持ちを新たにしました」と胸をなで下ろした。
 関西での有観客案が浮上したのは6月初旬だった。以降、2度の球場視察や行政への説明を行い、2日前の今月8日に神戸入り。球場内トイレへの消毒液設置や、注意を促す貼り紙など万全の感染予防対策を整えた。

 試合当日は午前中から備品などの確認作業を行い、午後4時に入場ゲートでファンを出迎え。距離を取りながらの列を前にし「無事お客さんを入れて、始まることができたのがうれしく思う」と喜びつつ、検温用のサーモグラフィーや行列に問題がないか確認した。

 試合開始。好プレーや適時打への拍手、お気に入りの選手のユニホームを着てタオルを掲げる応援が目の前に広がった。それは、ファンや選手だけでなく球団スタッフにとっても特別なものだった。「静かな球場を見てきて、やっぱり人が入る姿を見るのはうれしい」と山田氏。終了後は混雑状況を確認しながら分散した退場を促し、反省会を経てホテルに戻ると、とうに日付は変わっていた。

 球団の星春海総務本部長は、有観客試合初日となるはずだった10日に「本当にファンはありがたい。何とか成功させて感染者を出さないということをやっていきたい」と関係者全員の思いを代弁した。本拠地・東京ドームで観客を入れる初戦は28日、DeNA戦。最善を尽くす取り組みは今後も続く。

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2020年7月14日のニュース