12年前の「田沢ルール」時代に合った整備も必要

[ 2020年7月14日 05:30 ]

ユニホーム姿でポーズを決める田沢(撮影・河野 光希)
Photo By 共同

 【記者の目】よく使われる「田沢ルール」という言葉。これは正式名称ではない。08年9月の田沢のメジャー挑戦表明後に、NPBが12球団の申し合わせ事項として決めたもので、野球協約には明記されていない。

 それから12年が経過。田沢以外にルールが適用される選手は、18年8月にダイヤモンドバックスと契約した吉川(元パナソニック)1人だけだ。その意味では、抑止力は働いている。若い人材の流出を防ぐには、ルールは必要だ。「とりあえず米国。駄目ならすぐに日本に帰ればいい」という選手が増えれば日本のドラフト制度自体が崩壊してしまう。

 ただ、「海外の球団退団後、高卒は3年間、大学・社会人出身は2年間、NPBでプレーできない」という一律のペナルティーは妥当なのか。田沢はメジャーで実績を残し、17年WBCの際には侍ジャパン招集も検討された。例えば、メジャー在籍6年間のFA取得など、一定の成功を収めた選手は適用外の措置があってもいいと思う。

 田沢がNPBでプレーするには、21年のドラフトで指名されなければいけない。現在34歳。「2年間」は選手生命にも影響する。昨年、MLBドラフトで1巡目指名が確実視されたスチュワートがソフトバンクと契約し、米球界を驚かせた。日米球界の事情は違うが、スチュワートに「罰則」はない。時代に合ったルールの見直しや整備も必要ではないか。(スポーツ部野球担当部長・甘利 陽一)

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