阪神・藤浪、山本昌氏の指導に目からウロコ「斬新な角度から意見をもらった」

[ 2019年11月2日 05:30 ]

藤浪(右)を指導する山本昌臨時コーチ(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 高知・安芸での秋季キャンプに参加している阪神・藤浪晋太郎投手(25)が1日、臨時コーチを務める元中日の山本昌氏(54)から密着指導を受け、最大の武器である直球に自信を深めた。自身にとっては「目からウロコ」だった、50歳まで現役を続けたレジェンドの「引き出し」の数々に導かれ、最速160キロを誇る真っすぐはブルペン投球の終盤で威力を増した。巻き返しを期す来季へ、大きな財産を手にした。

 輝きを取り戻す予感がする。山本昌臨時投手コーチから一日みっちりと指導を受けた藤浪が発する言葉には、興奮にも似た手応えが随所ににじんだ。

 「今までにないような、新しいというか、斬新というか。聞いたこともない、発想に至らないような意見とかもらって、すごくおもしろかったですね」

 キャッチボールの段階から“マサ教室”は始まった。自ら質問を投げかける形で意識するポイントなどを聞いた。約10分耳を傾けると丁寧に腕を振った。

 その後のブルペンでさらに熱の入った指導を受けると、自らのボールでレジェンドをうならせた。横気味だった腕の振りを縦振りを意識するように促された。直球に加えカーブ、カットボールなど変化球もひと通り投げ、途中にはチェンジアップを8球連続で投じ、手首を立ててリリースすることも繰り返し体に叩き込んだ。

 再び直球に戻ると、山本昌コーチの声も、最初は「(腕の振りの)ラインを縦に」と指導的なものから次第に「ナイスボール」「やばい、今の球は!」と驚嘆に変わっていった。最後の1球も捕手の構えたミットが動くことなく、全75球を締めくくった。

 ブルペン投球の途中で捕手から一旦、ボールを受け取った山本昌コーチから直接、ショートスローの形で返球され「短い距離でも球が強い」と言葉だけでなく説得力も十分。「チェンジアップのリリースの仕方を教えてもらって、それがストレートのリリースにつながるんじゃないかと。自分の発想ではなかった。昨日から(直球の)感覚は良かったんですが、それがさらにつながった」と表情にも力強さが増した。

 長いキャリアで積み上げてきた「引き出し」の一部分を授けた同コーチも改めて藤浪晋太郎という男の潜在能力に舌を巻いた。

 「強烈だね。ちょっとびっくりしたね。すごい球を投げるのは知ってたけど、真後ろからというのは初めてだったので。あれを100球中80球、ああいうボールが行けば絶対完封するんで」

 エールにも聞こえる言葉の数々に、来季8年目を迎える右腕も応えるようにうなずいた。「初日からこれだけ教えてもらった。チャンスだと思うのでいろいろ聞いて、来年に生かせるようにやっていきたい」。反攻するしかない来季へ、レジェンドに背中を押された。(遠藤 礼)

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2019年11月2日のニュース