広島“エルド魂”で猛追 0―8から逆転あと一歩 引退セレモニーで誠也男泣き

[ 2019年9月16日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7―8ヤクルト ( 2019年9月15日    マツダ )

試合後、エルドレッド氏(左)の引退セレモニーで花束を渡し、涙ぐむ鈴木(撮影・坂田 高浩)
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 広島は15日のヤクルト戦で最大8点差から1点差に迫る猛追も及ばず、ブラッド・エルドレッド氏(39)の引退セレモニーを白星で飾れなかった。鈴木誠也外野手(25)と松山竜平外野手(33)はともに2安打で奮起。2位・DeNAから1・5ゲーム差へ後退しても、最後まで諦めない“エルドレッド魂”で2位浮上を期した。

 今季最多の3万2392人の観衆とともに、エルドレッド氏も猛追の赤ヘルを懐かしく感じたに違いない。5―8の9回に磯村、堂林の連続適時打で1点差まで迫った。猛追をけん引したのは、同氏が抜けた後の中軸を支える3、4番だった。

 0―8の6回は先頭の鈴木の中前打から坂倉の左前適時打で初得点が生まれた。7回1死一塁からは鈴木が左前打で好機を拡大し、同氏の現役当時の登場曲で松山が打席に向かった。カウント3―1から石山の直球を左翼線へ適時二塁打として2点を追加。一挙4得点の口火を切り「“カンちゃん(エルドレッド)のために打つよ”と伝えていた。最後まで分からない展開になったのは、カンちゃんの力もあるのかな」と振り返った。

 松山は昨オフに「跡を継げるのは自分だけ」と背番号55を受け継いだ。試合後の引退セレモニーでは背番号をさすられて前任者と抱き合い、涙をこらえることができなかった。「いい姿を見せられたと思う」。後任にふさわしいことを示す2安打2打点となった。

 花束を贈呈した鈴木も涙を流した。リーグ2連覇を決めた17年9月18日の甲子園球場で当時右足首を骨折していた鈴木を背負ってグラウンドを歩いてくれたのは、大切な思い出の一つに過ぎない。

 「泣くでしょ…。いろいろありすぎて。クラブハウスでのこと、話してくれたこと。“頑張ってくれ”ぐらいは話すことができた」

 涙が乾けば、厳しい戦いが再び始まる。残り5試合で、2位・DeNAとは1・5ゲーム差。16日も敗れ、巨人が勝てばリーグ4連覇の可能性は消滅する。「現役時代にやってきたことだけど、最後まで諦めずに一生懸命プレーしてほしい。諦めた選手は一人もいない。全力を起こせば何かが起こるかもしれない位置にいる」。エルドレッド氏が残した言葉に逆襲の秋へとつながるヒントがある。 (河合 洋介)

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