西岡剛から届いた真っ白い胡蝶蘭

[ 2019年8月1日 15:34 ]

西岡剛から贈られた胡蝶蘭とロッテ・谷保さん
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 【君島圭介のスポーツと人間】ZOZOマリンスタジアムに一鉢の花が届いた。贈り主は「栃木ゴールデンブレーブス 西岡剛」とある。かつてこの球場でキャプテンマークを付け、シーズン200安打を達成した。

 「思い出はもう、たくさんありますよ」

 そう話すのは、贈られた方である谷保恵美さんだ。ロッテ主催試合で場内アナウンスを担当して29年目になる。7月30日のオリックス戦(ZOZOマリン)では、1軍公式戦1800試合を達成。5回終了時には場内に「谷保コール」が起きた。花はその偉業を称えて贈られた。

 「一番印象に残っているのは2010年ですね。彼は足が速くて、ヒットをたくさん打って」

 谷保さんは、そう懐かしそうに話した。西岡がシーズン200安打を達成したのもその年だった。西岡は主将としてチームをけん引。リーグ3位からの日本一という「史上最大の下克上」を達成して見せた。

 当時の主力だった里崎智也、サブロー、岡田幸文の引退…。そして今年は福浦和也もグラウンドを去る。谷保さんはマイクを通して彼らの最後の試合で名前を呼び、別れを告げてきた。その一人一人に語り尽くせない思い出がある。引退試合で、谷保さんに選手の思い出を話してもらうのが、ロッテ球団を取材する記者の恒例行事となっている。

 谷保さんは、たくさんの思い出があるという西岡の、その思い出を具体的に明かそうとはしなかった。西岡はまだ、NPBのグラウンドに戻ることを目指して独立リーグでプレーを続けている。
 「今年はもう終わってしまったけど、いつかまたね。敵でも味方でも」

 7月31日で新規選手契約可能期間は終了した。今季中のNPB1軍公式戦復帰はかなわなかったが、野球人生の最後を決めるのは西岡本人だ。だから、ZOZOマリンスタジアムでもう一度「ニシオカ~ツヨシ」とアナウンスするまで、谷保さんは西岡を過去の思い出にするつもりはない。

 西岡から贈られたのは一鉢の真っ白い胡蝶蘭。「純粋」が、その花言葉だ。(専門委員)

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