ヤクルト・古野 右肩負傷、育成契約乗り越え1161日ぶり1勝「もう…とにかくうれしいです」

[ 2018年8月29日 22:16 ]

セ・リーグ   ヤクルト4―2阪神 ( 2018年8月29日    甲子園 )

<神・ヤ>古野はウイニングボールを手に笑顔でガッツポーズ(撮影・岩崎 哲也)
Photo By スポニチ

 ヤクルトの古野正人投手(31)が阪神打線を5回6安打2失点(自責1)に抑え、2015年6月25日の中日戦以来1161日ぶりの勝利をマークした。

 2回に味方打線から4点援護をもらい、4回に守備の乱れもあって2点を失ったが、それ以上の失点は許さず。6回以降は中沢、梅野、近藤、石山が無失点リレーでつないで勝利を手にした。

 三菱重工神戸から2011年ドラフト6位で入団して7年目。13年には1軍デビューを果たし、15年に27試合に登板するなどリーグ優勝に貢献したが、16年に右肩を痛め、同年オフに育成契約に変更された。リハビリを経て今年7月30日に念願の支配下登録復帰。3年2カ月ぶりの勝利を祝福された古野は「ありがとうございます!」と声を弾ませ、「もう…とにかくうれしいです、はい」と笑みを浮かべた。

 投球内容について聞かれると「自分のリハビリの2年間積み重ねてきたものがすべて出せた投球だったと思うんで、内容どうあれ、勝ちにつながったっていうことは本当に素晴らしいことだと思います」と勝利の味をかみしめた。

 自身の降板後、7回には1死二塁、8回には1死一、三塁、9回には1死一、二塁から2死二、三塁とピンチが続いた。だが、「中継ぎで投げる人たちが大変なのも分かっているんで”お願い抑えてくれ”っていうよりは、最後ゲームが終わった時にチームが勝っていればそれがすべてなんで、残りのアウトひとつずつ取っていってくださいっていうか、思いっきり応援してました」と古野。

 ホームスタジアムではなかったが、兵庫県宝塚市出身とあって地元での勝利に「ちっちゃい頃からよくテレビでも見てましたし、ビジターゲームで特に甲子園っていったら応援がすごいんで。その応援に負けないようにというか、気持ちだけ負けると投球にならないと思っていたので、それを逆にハネ返すじゃないですけど、自分の…関西の人たちと思って投げてました」と振り返った。

続きを表示

この記事のフォト

2018年8月29日のニュース